卵の殻はスーパーアイテム!?
「魔王様集めて参りました」
マモンが減なりした様子でやって来た。なにを集めて来たかというと、卵の殻である。魔王はそれを受けとると台所へ行った。
「よし、始めますか」
そう言うと魔王はすり鉢を用意し、殻を砕き始めた。
「魔王様なにをされているのですか」
「あぁ今殻を使うために準備しているんだよ。卵の殻は細かく砕いて使うんだ。これから畑に行くからついてこい」
そう言うと粉状になるまで砕いた殻をスーパー袋に入れて町外れにある魔王の家庭菜園へと向かった。
現在魔王城の周辺には三年に一度の会議があることもありとても大きな世界一の都となっていた。
「魔王様おはようございます」
「あ!魔王様だおはよう~」
「皆おはよう、今日も元気そうで何よりだ」
そう言って魔王は皆に挨拶を返す。子供からお年寄り、老若男女に愛さている。そして愛されている理由がこれだ。
「山田のじいさん病気はよくなったか」
「あぁお陰さまでもうすっかり善くなったよありがとう」
「そりわよかった」
「高田のばあさんも腰はよくなったか」
「お陰さまでもう痛みもとれてねありがとうや」
そう実は魔王、この都に住んでいる全員の顔と名前を覚えており、時々病気なども治しているのだ。
「うわ~ん」
「どうした隆也」
「うぅ、魔王様転んじゃった」
「なんだお前、男なら転んだくらいでなくな。しょうがないな」
そう言って魔王は袋からなにかを取り出すと隆也の傷口に貼ってやった。
「魔王様これは・・・」
「あぁ卵の薄皮だ。これを乾くまで貼っとくと直ぐによくなるんだよ」
「ありがとうぅ~」
「もう泣くんじゃないぞ」
そう言うと隆也は元気よく頷いてかけていった。その姿を見ながら満足そうに頷く魔王。これでいいのか魔王!とても魔王には見えないがこれがこの世界の魔王なのだ。そして町外れにある魔王が経営する農場につた。
「魔王様お久しぶりです」
「おお十文字さん、今度はなにを育ててるんだ」
「今はキュウリとトマト、ナスですね。もうすぐキャベツとじゃがいも、玉ねぎが採れそうだよ」
「そりゃ楽しみだ」
そう言って話をすると魔王は自作の肥料を取り出して耕し始めた。
「魔王様、それはなんですか」
「ああこれは卵の殻と米の殻を混ぜたものだよ。此を撒いておくと美味しいのができるんだた」
「へぇ~そうなんですか。これはいいことを聞いた。今度私もやってみよ」
それだけやると魔王はお城へと帰っていった。
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