第五室 この世界の現状
今日は寝坊してしまいましたので朝に投稿できませんでしたorz
目が覚めたら何もかも元通り・・・にはならなかった。
何もない部屋、床がフローリングなだけに朝起きたら肩やら腰やらがバッキバキだ。
改めて我が部屋の惨状を見回すがちっとも心当たりがない、鍵が掛かってたことは帰宅時にドアノブをまわした時に確認済み、もちろん部屋番号も間違ってない。
いったい、どうしてこんな事になったのだろう。一介の空き巣がやったには余りにもハイリスク、ローリターンである。
・・・そんなことを考えていると、ピンポーンとチャイムが鳴る。
誰だろうと思い玄関のドアを開くと、
「・・・ど、どちら様でしょうか?」
見知らぬ若い女性と中老の女性が、玄関先にいた。
それから言われるままに、大家さんの部屋である101号室に連行された。俺の知っている101号室はフローリングのはずだが畳張りになっている。大家さんは初老の男性のはずだが・・・彼に妻と娘っていたっけ?彼女たちと冷静にお互いの状況を話していくと、驚愕の事実が発覚していく・・・
「あなたの話を纏めるとさ、自室に帰ると部屋には家具はおろか何もかもなかった・・・と」
「そう言うことになりますね」
昨日だったら取り乱すところだったが、一晩きっちり寝てたお陰で頭が冴えている。どうやらとても信じがたい話だが、彼女たちは信じてくれたようだ。
ふと、彼女たちの様子を見ると冷静に対応している俺の対応に驚いているようだった。
そこまで驚くことかなと思いつつ、質問を続ける。
「所でそちらの方ではどういう状況になっているのですか?」
「うむ、こちらでは203号室には3年間、誰も住んで無い事になっているのさ」
目の前の女性が驚愕の事実を口にする。隣では中老の女性がうんうんと頷いている。
「え?」
流石の事態に状況が呑み込めず素っ頓狂な声が出る。
「だから、203号室には誰も住んでないんよ」
念を押すように彼女は言う。
「え?だって、自分、三年間住んでましたよ!」
朝起きの冴えた頭でもこの事実には冷静に対処出来なかったようだ、ついつい取り乱してしまう。
だめだ冷静になろう、呼吸を整え考える。何か住所を示す身分証は・・・あった国民保険証だ登録住所は確か現在住所に設定していたはずだ。
「どうしたのさ?財布なんか探り出して」
「これを見てください」
そういうや否や、国民保険証を彼女に渡す。
・・・が、彼女の反応は予想の斜め上を行った。
「これ、女性用の国民保険証さ。どうしてこんな物をあなたが?」
「え!?何時からこの国は保険証が男女別になったのですか!」
流石にこの反応は驚かざる負えない、すると彼女の口からまたもやありえない言葉が飛び出る。
「何時からって、男性保護法が施行されたときに決まってるじゃない」
「なんですかその法律は!?」
そんな法律は聞いたことがない、それに昨今の日本の状況を考慮するなら保護すべきは女性の方ではないだろうか。
「だから、この世界で希少である男性を保護するための法律さ。そんなことも覚えてないの!?」
「聞いたことが・・・って、男性が希少!?」
男性が希少だなんて初耳だ、確かに男性の数は女性の数より少し少ないが、それでも割合にすると1:1である。
男性が希少だと言う彼女の一言はにわかに信じがたいが、話を合わせて質問してみる。
「男性が希少ってどれくらい希少なのですか?」
「え?何でそんな事・・・たしかニュースで男性人口が全体の10%を切ったって言ってたさ」
全体の10%・・・約1200万人か。比率にすると1:10、比率にするとやばいな。
だが、そこまで極端だと信憑性が薄くなる。
「男女比1:10って、流石に信じられないのですが・・・」
「じゃあ、どのくらいだって言うのさ?」
「1:1ではないのですか」
「はぁ、そんなのだったらさ、この国の問題はあらかた片付いているね」
彼女に嘘をついている様子はない、何より彼女の隣の女性が肯定するかのように頷いている。
これでは、俺がおかしな人のようだ。
「頭がこんがらがってきました」
「私もさ、あんたの保険証見せてもらったら、住所がここと一致していたさ。もうなにがなんだか」
「どうしましょうか・・・」
どうしようかと考えていると、彼女の隣の女性が一つの提案を出す。
「警察に行ったらどうかねぇ?」
「そうですね、『男防』に頼むのが一番かしれないさ」
「え!警察!?」
・・・まさか警察の世話になるとは、24時間前の俺だったら全く予想してはいなかっただろう。
そろそろ後書きでのキャラ設定の法則を決めていきたいと思います。
後書きでキャラ設定を出す法則は、『主人公がその人の名前を知ること』にしようと思います。(ただし例外有り)
てなわけで、今回は名前が出てなかったので今回のキャラ設定はお見送りです。