表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

欲しがりの独り言

作者: 吉槻真夜

欲しいと思うものはたくさんあった。

全てを望んだわけではないけど、多くは望んだのかも知れない。

だからこそ、今私は動けないのだから・・・



彼は笑って夢を語っていた。私はただ黙って聞いていた。だって何を言えば良かったのだろう。

付き合いはじめの彼女が辞めてなんて言える権利はない。

だって始まったばかりの関係を壊したくない一心と今だけを見た刹那主義がまざって少しだけの肯定と笑顔を彼に向けた。

そんな彼との付き合いも1年を過ぎ、彼との結婚を意識したとたんに私は不安に苛まれてしまった。


彼の夢を叶えて結婚生活をおくれるほどの収入があるのか、子供も欲しいと思ってるけど育てていけるのか・・・

共働きになるのは不満はないけど負債を抱え込みそうで怖くて辞めてほしい。

そんなことを思っても彼には言えない。

言って彼を無くすことが怖い。

こんなに自分が臆病者だなんて思ってなかった。


「馬鹿みたい・・・」


今日も言葉は宙に浮かんで消えていった。

ただ私だけが聞いていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ