4話 ダンジョン暮らしの少年、配信……されてた!?
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「…………は? ……え? じゃあ、何か? さっき俺がダンジョンボス――リビングアーマー変異種をぶちのめして、あんたを助けたのも、そのあとにあんたの胸にすがりついて、みっともなくうぉんうぉん泣いてたのも……全部見られ、配信されてたってことかぁっ!?」
「そんなっ! みっともなくなんてありませんっ! わたしの胸にすがって泣いてるユーリくん、とっっても可愛かったですっ!」
フォローになってねえっ!? 薄々気づいてたけど、フタバけっこうヤバいな!?
ぎゅっと握った両手を前に出し、頬を赤らめ力説するフタバを前にそう考える俺の頭の中に、ついさっき共有モードに設定されたリスナーたちのコメントが次々に流れてきた。
(いえ〜い! ユーリくん、見ってる〜?)
(……それ逆だろ? いえ〜い! ユーリくん、いま見られてるって知って、ねえどんな気持ち? どんな気持ち?)
(REC)
(うおおん! フタバちゃあ〜ん!)
(び、美少年ショタはあはあ……!)
あ、頭の中がうるっせえぇ!? つーか、お、俺で興奮してるヤバいのがいる……!?
「だ、だいじょうぶですかっ? ユーリくんっ! 顔色が……! でも、確かに初めてだと、苦しいかもしれませんね……! 自動フィルタリングがあるので、慣れればそうでもないんですけど……。よし! とりあえずいまは、少しでも気がまぎれるようにフタバお姉ちゃんが頭よしよし、してあげますね……!」
目の前にもヤバいのいたぁっ!?
とはいうものの、フタバからのそのまじりっけなしの好意を振りほどくこともできず、自称俺の姉のされるがままに俺はだまって頭をなでられるしかなかった。
そして同時に、さっきフタバから聞いたリビングアーマー変異種戦の前には思いだせなかった探索者についてのもう一つの重要な情報を思いだしていた。
――それは、配信の強制。
ダンジョンという地上と次元を隔てた危険域に突入する探索者の動向を外部から把握するための機能。
それは、安全確認のためでもあり、ともすれば危険な存在とみなされるかもしれない探索者をこうして配信を通して、人々にとって身近なものにするためでもある。
(あー、それにしても惜しかったよな! フタバちゃん!)
(ああ……! さっきのあれ、変異種だったか? 第二形態なんて反則だぜ!)
(いやでも最初から気づいてたら、なんとかなったんじゃないか? 変身前とそれほどパワーは変わってなさそうだったし。4本腕になったくらいで)
「みなさん……! ありがとうございます……! 今回は残念でしたが、またいずれ再挑戦するつもりですので、そのときはまた見守ってください……!」
――そう。怪物じゃなく、英雄として。
痛みの引いてきた俺の頭から手を離し、配信を見ているリスナーに向けて深々と頭を下げるフタバを見て、俺はそんなことを思ったのだった。
ということで、配信バレしていじられる主人公のユーリ少年でした!
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