表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/2

不良美少女のレース使いのピンク色のパンティーをガン見したにもかかわらず、陰キャの俺はバレンタインチョコを手にした

俺は見てはいけないものを見てしまったが、

見なかったことにした。


「だ、大丈夫か?」


「う、うん、まぁ.」


俺は彼女に手を差し出した。

でも、振り払われた。


「優しくしなくていいから!一人で立てるっ!」


「そっか...」


彼女は立ち上がり、ツンツンしながら

俺の前からいなくなった。


さて、放課後。

俺はいてもたってもいられなくなり、

教室内でだべっていた三人組に「おい!」と

声をかけた。


室内には俺と性格の悪い三人しかいなくて。

問い詰めるなら今だと思った。


「まさかおまえら、西野アイリのショーツ、とったんじゃねぇだろうな」


「はぁ?なにを根拠に?」


「昨日の電車での会話だよ!

俺は全部聞いていたんだからな!」


「ショーツ、

明日もとっちゃう?とか話してただろうがよ!!」


俺は三人に立ち向かったが。

三人のなかの女子ボスが空手をやってて。


陰キャな俺は

結局、負けた。



でも、通りすがりの担任の先生が騒ぎを聞きつけ、俺が床に倒れる場面を目撃してくれたんだ。


三人組と俺の会話も全部聞こえていたとのことで、三人組は停学処分からの留年が決定した。



結果、美少女への嫌がらせはなくなったのだった。


これは後で担任の山田先生が話してくれたこと。

三人の犯行理由は、授業まじめに受けないくせに学年一位だったから、頭にきたんだと。

それと、容姿がずば抜けてよかったから

羨ましかったみたいで。


翌日、登校したら

下駄箱のところで西野アイリが俺を待ってた。




「担任の先生が昨日の放課後のこと。

色々と話してくれたの。山吹くん、

どーやら、私のこと助けてくれたらしいじゃん」


「ありがとね!」


滅茶苦茶可愛い笑顔でお礼を言われた。



かなりの歳月流れて。

季節は春から冬になり。

2/14日のバレンタインデー。


俺は生まれて初めてバレンタインチョコを

女の子からもらった。


しかも、手作り。


続けて、告白もされたんだ。


「山吹くん!私のスカートのなか、見たんだから、責任とって、付き合いなさい!」


「それから、カーディガン、返す!!

いまのいままで、誰のものか全然わからなかったけど、洗濯表示タグのところ見たら、小さな字で山吹って書かれてたの、お母さんが見つけたの!」


「私の腰回りにかけてくれたのよね?

ありがとうっ!」



チョコに、続いて

紙袋に入れられたカーディガンもかえってきた。

クリーニングの札がついてた。


どーやら、俺がスカートの中を見たこと、

アイリにバレたようです。


「チョコはね、手作りなの!

昨夜、お母さんにチョコの湯煎のしかた教わって頑張って作ったのよ!!」


「お父さんにも味見てもらったりして、

男の人の好みに合わせようとしたりして

いろいろ、試行錯誤したんだからっ!」


「あ、ありがとう」


「ね、ねぇ、ちょっと今ここで、

味見てくれない?」


「え、ここで??」


ちょうど校門のところだった。


外で、周りには何人かの生徒が帰宅を急いでいた。


不思議顔で俺らのこと見てた。


特に男子の先輩や後輩、

同級生たちが


「なんで、茶髪美少女とインキャがイチャイチャしてんだよ?」と言いたげな

目をしてた。


「はい、あーんして」


「ええええ!?」


俺はチョコを差し出され、周りの目があるなかで食べる羽目になった。


「どう?美味しい?

甘さ、控えめにしたのよ?」


その目は。

心配そうな目だった。



「うまいよ...」


俺は率直に感想を告げた。


「ほんとー!?よかったぁ!!」


それから俺は不意に抱きつかれ。


顔真っ赤になった。


それから、すぐに。


更に顔を赤くする羽目になる。


「んんっ」


これはお互いの口元から漏れた音。


彼女にキ、キスされたのだ。



「チョコの味がする...」


「そりゃそうだよね、チョコ食べたんだもんね」



彼女はひとりつっこみから、そう納得して、


「さ、一緒に帰ろう!」


と俺の右手をぐいと引っ張ったのだった。









いいね!と思ったら評価お願いしますー!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ