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vsスプリングバンク10年

 スプリングバンク10年は、キャンベルタウンのスコッチだ。

 キャンベルタウンは、アイラとハイランド、両方の特徴を持つらしい。


 港町だそうだから、潮感のあるウイスキーを期待しちゃうよね。


 もしも、タリスカーより好きになるウイスキーがあるのなら、それはキャンベルタウンのものなんじゃないか? と僕は思う。


 キャンベルタウンは、『霧が発生する港町』、タリスカーのある、スカイ島にそっくりじゃないか。


 キャンベルタウンはニッカの祖マッサンが留学したところで、マッサンが修行したヘーゼルバーンの血筋を受け継いでいるのがスプリングバンクらしい。


 そしてスプリングバンク10年は『モルトの香水』とまで謳われる逸品だ。


 いっときはプレミアが付いて手に入らないウイスキーだったんだけど、実は僕の家のご近所のスーパーで以前から普通に売ってる。単純に高くて手が出なかったんだけど、思い切って買ってみた。


 常々誰が買うんだろう? って、思ってたんだ。いや、僕か?


 偉大な歴史に敬意を込めて、いざ勝負!(実飲!)


▲ ▽ ▲ ▽ ▲ ▽


 アロマ 潮。揚げパン。はちみつ。

 フレーバー はちみつ。フランキンセンス。

 フィニッシュ オイリーなセロリ。ピート香(煙たさ)


 辛口だ。


 まず、期待に反しアルコール辛さがある。

 トワイスアップまで加水しないとアルコール辛くて僕は飲めない。

 ハーフロックだと徐々に甘みが出て美味しいが基本辛口。


 後味が微妙にオイリーでわずかにセロリのような青臭さを感じる。最後はピートの煙たさで締まる。


 ピートの強さはボウモア12年よりは低く、フロム・ザ・バレルよりは強い。ボウモアno.1ぐらい。潮感はヨード香までいかないが強烈に海を感じる。『ヨード臭いのは嫌いだが、海を感じるウイスキーは好き』という人がいたらスプリングバンクは唯一無二の選択肢になるかもしれない。


 ここからは辛口の本音トーク。


 正直期待はずれだった。かなり潮感を感じるが、ピート(煙たさ)もヨード香も控えめ、後味がオイリーという唯一無二の個性を持っているから、『これじゃないとだめだ』という大好きな人がいるのは解る。


 でも、僕はそうじゃない。タリスカーをよく飲む僕はピートもヨードもそこそこ耐性がある。嫌いではないのだ。流石に正露丸とまで言われるアードベッグは怖いんだけど……。


 歴史や手間ひま、好みを無視した場合、せいぜい3000~4000円クラスの味だろうね。6000円代後半の価値はないと僕は思う。だって、カミュのナポレオンが買えるよ? はっきり言って、同価格帯のラガヴーリン16年は、比較にならないレベルで円熟味があるしうまい。


 スプリングバンク10年は、10年ものの若さがモロに出てるんだ。タリスカー10年やラフロイグ10年のほうがずっと飲みやすい。あれらは僕もストレートで飲める。個性があるって言うなら、タリスカーやラフロイグもあるしさ。好みはともかく、純粋に味だけの勝負なら、あれらと同価格帯でいいと思うんだよね。


 戦闘力(お値段)6600円。好きな人は大好きであろう味だった。

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