閑話 ハイボールに合うウイスキー
ハイボールに合うウイスキー。そんなの本当にあるのだろうか?
どんなウイスキーでも、1:3とか1:4とか、まして氷を入れて炭酸を入れて、そこまで薄めてしまったら個性が消えて、ウォッカでもウイスキーでも等しくただのアルコールの炭酸割りになるんじゃないか?
そんなふうに考えていた時期が僕にもありました。←ついこの間まで。
やってみたらわかりました。消える香りと消えない香りがあるってことと、消える香りによって見えてくる新しい香りがあるってことと、強調される甘さがあるってことと、加水されると一定の部分まで酸味が出るウイスキーがあるってことが……。
結論から言うと、ハイボールに合うウイスキーや、その人にとって一番美味しい割り方のポイントが必ずあるんですね。
そんなわけで、今までレビューした中でハイボールにしてみて美味しかったウイスキーベスト5を発表します。
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・第5位 グレンフィディック 12年
1:3ぐらいまで割ると酸味がでて爽やかで美味しいです。これぐらいに割ると苦味がだいぶ弱まって僕でも美味しく飲めました。もちろん15年ソレラリザーブだってハイボールにすれば美味しいのですが、あれは割るとせっかくの濃密な香りが薄まってもったいないです。
・第4位 ホワイトホース ファインオールド
ナンプラー系に感じた匂いが、はっきり麦の匂いになります。ハイボールを色々やってみてわかったのは、ピート(煙たさ)は残るが、潮の香り(ヨード香)は消えるってことです。ホワイトホースの場合僅かにある潮の香りが消え、醤油っぽさも薄まり、麦が顔を出します。ポーター系のビールを思い出しました。僕は侮っていた! ホワイトホースの旨さを!
僕の大好きなタリスカーは、甘さは強調されますが、潮感が消えるのでだめですね。悔しかったので表面が真っ黒になるまで胡椒を挽きまくりました。
・第3位 ザ・グレンリベット 12年
ハイボールにすると、酸味と少しフローラルな石鹸っぽい匂いが出てきます。僕が大好きなビールのデウスに雰囲気が少し似てますね。爽やかです。
・第2位 ラフロイグ 10年
実はついさっき初めて飲んだんですが、ラフロイグってこんなにフルーティーだったのか! とびっくりしました。甘いのは知ってたんですけどね。潮感は皆無ですが、さすがに煙たさは相変わらずあります。ハイボールもうまいとは聞いてたけど半信半疑だったんですよね。これをハイボールにするなんてもったいないなぁと内心思ってたんです。いまでは、ハイボールもいいなぁと思ってます。
・第1位 カティサーク
ジュースですよジュース。あの甘さで酸味まで出るんです。爽快! 人工甘味料とか入ってないから味に違和感もない。缶のカクテルより違和感のないジュースですよ。全くアルコールっぽくないです。多分お酒苦手の人もグイグイいけるでしょう。おすすめ!




