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ブラックアウトのその先で!!  作者: Kurom
*ブラックアウト*
6/23

番外編 アルム

この話は、龍が異世界へと飛ばされる前の、異世界でのお話。

小説でも登場している、アルムの日常風景を描いたものです。

この話の中に重要な情報もあるかも...?

俺はアルム。10年も前にここに飛ばされてきた。

もと軍人だ。軍では部隊の隊長をしていた。

10年前この世界に飛んでくる前は戦争で俺は敗れ

殺された。しかし、その瞬間視界が歪みブラックアウトした。

気づくとこの世界にいた。10年前俺が飛んで来た頃は

この世界には7人の人間しかいなかった。他には

街が有るだけだった。そして、飛ばされた時に

言われた言葉、


〈この世界で勝利し続けろ。1000勝した者に、願いを叶える〉


に従い戦っている。

まぁ、俺はもと軍人なせいか能力値では全ての能力が

すば抜けていた、ガランの爺さんも最初の7人の1人だ。

最初の内は7人の中で決闘の真似事をしていた。

やがて、この世界は人口が増えていき今の現状にいたる。

そして俺はこの世界をより安全で面白いものにするために

戦い続けている。



「ふぁ、眠いな...」


また、おかしな思い出を思い出しちまう。今は昔とは違う、

セリーヌやギルドのメンバー達、守るものができた。

昔のような戦い方では通用しない。守れない。

まぁそんなことはどうでもいいんだよ。

今日は街に出てみるか...



◆街



最近じゃぁこの世界も随分と住みやすくなった。

街を見わたしゃ、どこもかしこも人で込み合っている。


「お、アルムじゃねーか、ウチよってけよ!」


「すまん、今は用事があるまた今度な。」


そう、今日はセリーヌのために何か買ってやるつもりで

街まで足を運んだんだ。セリーヌはこの世界で唯一信頼でき

安心しきれる奴だ。ギルドの管理はほどんどセリーヌがしている。

セリーヌも7人の中の1人だった。まだ10歳そこらのガキでも

無差別にこの世界に飛ばしているのか、という怒りがわいた。

まぁそんなセリーヌにたまには恩返しの1つや2つでもしてやらにゃ

拗ねちまうからな。拗ねるとアイツは面倒だ...


「しっかし、女の興味あるもんなんてわかんねぇぞ...」


無計画に出てきちまった。まぁ歩いてりゃなんか見つかるだろ。

セリーヌは基本的に武器や防具しかねだらないやつだ...

好みなんぞ分かるわけがない。

10年一緒にいても分からん奴だ。隠し事が得意らしい。

とりあえずは知り合いの店を当たるとするか...

まずは、っと。

化粧品...アイツは持ってるから駄目だ...

花...(しょう)にあわん。

となるとやっぱ武器...

やっぱり俺にゃぁ戦闘の物しか浮かばない。

ガランの爺さんのとこにでも行くか。


◆ガランの工房


「爺さん、今良いか?」


この爺さんは正直苦手だ、俺をいつもバケモノ扱い

しやがる。しかし、鍛冶の腕は一流だ、向こうでは

昔、武器を作っていたらしい。今、頼んでいる俺の武器も

着々と出来上がっているはずだ。


「おお、アルムか、よう来たな。今回はなんの用じゃ?

防具もこの際更新するかの?そんな薄っぺらい、装備じゃ

のうて、鉄をつけろ鉄を。」


「うるせぇよ、俺はこの装備が気に入ってんだ、口出し

すんじゃねえ、それに今日は俺の用事じゃねぇし。セリーヌ

が使えるような武器は無いか?できれば短剣が良いんだが。」


「セリーヌの嬢ちゃんに合う武器?どれ、そこの棚に女性

用の短剣ならあるが...」


ここの棚か.....あんまりアイツに合いそうな物は無いな。


「爺さん、できれば細工は少なめだができるだけ綺麗なもんで

要求筋力値が低めのないか?金はいくらでも払う。」


「金はいくら積んでも変わらんワイ。そうじゃな、

これなんか、どうじゃ?太さもちょうど良かろう?」


ガランが差し出したのは確かに綺麗で太すぎずそれでいて、

申し分ない強さの物だった。


「良いじゃねえか、これいくらだ?」


「50万リオンじゃ。」


「かなりとってんじゃねぇか...」


まぁいい、いくらでも払ってやるさ。ギルドに帰ったら

すぐに渡してやろう。



◆剣の旅人、ギルド館



「セリーヌ、ちょっと良いか?」


「なあに、先生?あらたまっちゃって。」


「その、なんだ、普段からお前には感謝してる。

だからこれは感謝の証だ。俺にはお前の好み

は分からん。やはりこういう物しか買えん。」


短剣を差し出すとセリーヌは驚いたような顔をしながら

受け取った。


「先生、これ、私に?」


「まぁ、おう。」


「嬉しい!、ありがとっせんせいっ」


そう言ってセリーヌは満開の笑顔を見せている。

コイツのこの顔だけは昔からかわらん、この顔を見るために

この先、見守って行くのも悪くないかもな...

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

アルム、おバカなのかカッコいいのか分かりませんね。

でもそんなアルムが好きなんです。

次回は、龍のお話の続きを書いていきます。

またこのようなお話を書いてほしい方は言ってください。

感想お待ちしております。

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