能力値
突然異世界に飛ばされた少年龍は、その別世界でかつて最強を誇ったアルムと出会う
願うことが叶う権限を手に入れるため、戦うことを決意した。
さて、宣言はしたもののどうすれば良いのか。
「アルム師匠、俺はこの世界についても戦い方についても
何も知りません。説明していただけますか?」
「おう、もとからそのつもりだ。まず1つ目、この世界は
完全に元の世界から切り離されていること、2つ目、この
世界では今までの常識は一切通用しねえ、唯一信用できん
のは勝ちさえすれば、自分の望みを叶えられる、ということだ。」
この後細かい説明をされたが、要約するとこうだ
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・この世界では全ての国の言葉の壁は無くなっていること
・ヴァイナーではどのような武器防具でも使用可能なこと
・ヴァイナーの他に6対6で行われるシュラハト、大規模な団体で行われる
きるランキイルンがある
・また、このランキイルンやシュラハトに参加するにはギルドに加入
しなければいけない
・ギルドとは6人以上の集団から結成できるものらしく。大きいギルド
になればなるほどリスクを伴うがそれだけの恩恵も受けられる
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「ま、ざっとこんなもんだな、質問とかあるか?」
「そういえば、もとの世界で俺たちはどうなっているんですか?」
「龍、お前意識を失い続けた人や失踪している奴が大量に
いる、ということを聞いたことはあるか?」
「いえ、無いです」
「そうだろうな。どうやらこの世界に飛ばされた時点で向こう側の存在
も、向こう側にいる人間の記憶からも消されるるらしい。」
そうか、なら俺がいなくなったと大騒ぎされることも無いのか。
「説明はこんなもんだな。よし、お前の装備をちと整えに行くぞ。」
「え!?、でも俺はここの世界のお金なんて一切持っていませんよ?」
「俺の奢りだ!」
「いいんですか!?」
「新人への祝いと思ってくれや。」
本当にアルムはいい人なんだな...
「せーんせ、私には?」
「お前はしっかり儲けてんだから良いだろうが、自分で買え。」
「えー、私もほしいの~!」
「嫌だ!行くぞ龍」
◆街
大きな街だやはり闘技場と同じで造りは西洋風だな、武器も
古風の物しか無いんだろうか。そうなると相当な筋力が必要だが...
「買ってよ~(泣)」
セリーヌはまだごねている、ここまでくると子供だな。
「龍、こう見えてもセリーヌは子供っぽく見えるだろう、しかし
油断しちゃならん、コイツはもう20台だぞ...」
「先生なんてもう40歳になろうとしてるのに!」
セリーヌ...歳上かよ...
「まぁいい、着いたぜここで武器防具を揃えて貰う。」
「えー、先生ウチで買うのー?」
「売り上げに貢献すんだ、感謝しろ。」
ウチ...?ここはセリーヌの店なのか?結局生徒思いなんだな...
「ようこそ、セリーヌ武具店へ」
店の中は多くの武器防具で埋めつくされていた。
「これはセリーヌさんが造ったんですか?」
「違うよ~、私は武器や防具を専属の職人達に卸して貰ってるだけ。」
「セリーヌ、珍しい物があるな、こりゃ銃か?」
「そーだね、今まではそんな技術が無かったから造れなかった
らしいんだけどね、やっとできたんだってさ。」
「龍、これ試してみるか?」
「あー、やめといた方が良いよ、まだ試作品だからあんまり
能力値が高くない人が撃ったら、肩が外れるってさ~」
なにをさらりと恐ろしいことイッテルンダ...?ん...?
「能力値、が存在するんですか?」
「おっと、言って無かったな、この世界には筋力、防御力、
速さの3つの能力が存在する。しかしどういう訳かゲームの
ようなLvは存在していない。筋力は攻撃の威力や武器防具の
装備につながり防御力は攻撃を防げるかどうかにつながる
速さは武器の扱い、動き、に繋がる。それぞれの能力は反復して
鍛えることによって上がって行くがそれは体の表面上には
表れない。ああ、ちなみに能力値は<コマンド;パラメーター>
と呟けば表示されるからな。」
ふむふむ、自分は一体いくらなのだろうか。
「<コマンド;パラメーター>」
しゅわん
【筋力;80】
【防御力;60】
【速さ;120】
どうなんだろう...
「どれ、見してみな、どれも普通だな...普通過ぎる、
しかし速さは良いな、向こう側では陸上でもやって
いたのか?」
「まぁ、一応」
「その筋力だとこの店にある中でもあんまり
装備できる物は無いね~、でもその中で探してやろうじゃない
それじゃ、私は武器防具を探して来るね。」
「セリーヌ、俺の頼んでたやつも持ってきてくれ」
「りょーかい」
セリーヌさんは奥の部屋に行ってしまった。
「アルム師匠はギルドには入ってるんですか?」
「ああ、俺は入っているっつうか、結成した方だな、
なんなら龍も入るか?」
「はい!!ぜひ!」
「<ギルド;剣の旅人>のアルムが了承しよう!
ようこそ、我がギルドへ、俺のギルドは少数精鋭だ
だからメンバー数も15人と少ない、青騎士の
<ギルド;宵闇>は超大規模ギルドだ、メンバー数は120人」
「凄い数字...ですね。」
「ああ、しかもどのメンバーも猛者ばかりだ。」
「俺が入っても....」
ガチャン
「あったよ~」
「お、来たな、俺の剣はどんなもんよ。」
恐ろしく大きい剣だ
「良いじゃねぇか、手に馴染む。」
アルムの筋力値は一体いくらなのだろうか...
「はいっ、龍君、君の武器防具だよ、大切にね。」
手渡された防具は正に初期装備、といった感じだ。
「これが俺の武器、絶対大切にします!」
今回は知人からのアドバイスを取り入れつつ書いてみました。
第2話、まだまだ、無名で文章力も無いですが、私も反復で
能力値を鍛えなければっ!!
アドバイスいつでもお受けしております