人見知りな隣の席の山咲さん
初投稿です。
拙い文章ですが、読んで頂けたら幸いです。
※2016/10/13 大幅に加筆修正致しました!!
僕の隣の席の山咲さんはとても可愛い。そしてとても人見知りだ。
何か用事があって話しかけると目を伏せながら話すし、どんな状況でも絶対目を合わせてくれなそうだ。試した事はないけれど。
最初、山咲さんが人見知りという事を知らずに、話しかけてしまったことがある。
すると山咲さんは一歩後ろに下がりつつ答えてくれた。が、僕は何故下がるのか気になって一歩近づいてしまった。
もうそこからは後悔しかない。
山咲さんは脱兎のごとく逃げ出してしまい、それから暫くは挨拶をしてもか細くしか返してくれないし、いくら話しかけても本を読んでいるふりをして相手にしてくれない。
自分で言うのもアレだが、僕の容姿はまあまあ整っているほうだ。
どのくらいかというと、女子と微笑みながら会話をすると相手が真っ赤になってまともに話せなくなるくらいだ。
それなのに山咲さんは絶対に僕に心を開いてくれないし、もともとまともに会話をしてくれない。
ちなみに山咲さんは心を開いた人にはとてもとても可愛い、天使のような笑顔をむけて話す。あと、すごく明るく接する。もう、それはそれは心を開いているんだなとわかるように。
例えば、仲の良い高城さんとかと話す時は本当に幸せそうにニコニコしながら話す。時々高城さんから何かを言われて反論している時でさえ幸せそうだ。
同じ部活の鈴木くんや松田さんと話す時もニコニコしている。
本当に羨ましい。僕にもその笑顔を向けてもらいたい。いや、というよりも、僕が山咲さんの笑顔をつくれるような存在になりたい。
「…ていうのが最近の悩みであり、ハマっている事であり、一番の目標なんだ。」
僕は親友の春木 誠に相談をしていた。
「知らねーよ」
「真剣なんだッ!!」
「え、お前、山咲に恋してるのか??」
「え?あー、え?何でわかっ…えっ?」
「ちょっ、待て待て待て!! 俺は冗談のつもりだったんだけど!?」
「そうか、、、だから僕は山咲さんと話したいし、山咲さんの視線の先や話し相手が気になるし、鈴木の事が羨ましいとかど思うのかー。いや、鈴木のことは1回殴ろうか、までいったしなぁ…」
「あ、本当に恋してるのか、、、良かった、お前も人の子だったな…」
実は僕は以前までどんなに話しかけても絶対に微笑みかけてくれない、超絶クールなポーカーフェイス君として有名だった。
何故、そんなポーカーフェイス君になってしまったのかというと僕に好意を持っている女子の一部がストーカーのような事をし始めたからだ。
例えば、家までついてきたり、学校の中でやたらとつきまとってきたり。
まあ、とりあえず、今でもストーカー行為をした女子とは話さないし、そいつ等と繋がっていそうな女子とも関わらないようにしている。
「ポーカーフェイス君に春が来た、、、」
「そうだな、春木が来たな」
「つまんねー、俺は本当に嬉しく思っているのに。」
「おー、母親みてえだなー…てかそういう春木にも春が来るといいな。」
「余計なお世話じゃ、ボケェ!」
そんな馬鹿な会話をしていた僕の耳に可愛らしい声が届いた。
「あ、あのっ!!本当にやめてください!!
盗らないで下さいっ!!」
か細く焦ったような声。
「ちょっと、君何シテルのかな?」
まあ、好きな子がなんちゃって不良系男子に絡まれてたら、そりゃ、姫を護る騎士になる為に助けるよね。
あ、僕、見た目に反して喧嘩強めで、よく親友と他校の不良共を蹴散らしたりしてる。
「あれれ?学校で一番のイケメンって呼ばれてる夏目くんじゃないかー。なになにー?俺らと喧嘩をぐふっ!?」
ちょっとうるさいから黙らせるために殴った。軽く。
あ、ちなみに僕の名前は夏目 翔希。
春夏コンビとして他校に恐れられてたのに…コイツら知らねえのかー。さすがなんちゃって不良。
「な、夏目くん、あのっ!!出来れば平和的に解決をしてほしくてっ!!」
「えー、何でー」
「私、高城ちゃんと違って、血が苦手で、、、あと私のせいで夏目くんが怪我をしたら本当に申し訳ないというか、、、心配で、、、」
最初の方に高城ちゃんと違ってとか聞こえなかった。大丈夫。聞こえなかった。いいね?
「怪我しないから!!アイツらにも血を流させないから!!大丈夫だよ!!」
「あちゃー、血を流させないとか…翔希の得意技じゃん…あ、山咲さんは心配しなくて大丈夫だよ。」
いつの間にか春木が来てフォロー的な事をしている。
「え、でも、、、」
それでもまだ戸惑う山咲さんはすごくすごく可愛い。もう天使なのかなとか思い始める。
「まぁ…もう、俺から翔希には何を言っても聞こえないし、例え大好きな山咲さんが声を掛けても、ちょっと怒ってるからなぁ、、、微妙だなぁ、、、」
おい、なにサラッとバラしてるんだよ、ボケェ!!
「え、だ、大好き…?じゃない!!止めなきゃ!!」
「あー、終わってるよー」
聞き耳をたてつつ終わらせた。
「へ…?」
あー!本当に楽しかった。
やっぱ無血って大事だよなー。
「あんな親友だけど、好いた人には優しいから大丈夫だよ」
「僕、そんなに春木のこと好きじゃないんだけど。」
「仮にも親友って言ってる人に言うセリフか?それ」
「や、冗談だけど。」
「知ってた。」
「な、夏目くん、本当にありがとうございます!!」
「あ、ノート。忘れてた。はい、どうぞ。」
中身がすごい気になるな…交換日記とかか?
「わぁぁぁ!!本当にありがとうございます!!ああぁ、、、大事な大事な高城ちゃんのノート…」
本当に可愛い…ん?高城さんのノート?…やっぱり中身は気にならない。見なくてよかった。
「夏目くん!!本当にありがとう!!何か私に出来る事があったら言って!!」
あああ!なんでそんなにキラキラした目で見てくるの!?
「え?いいの?じゃあ付き合って。」
あっ。
あ、こいつ馬鹿だ。とは後に親友からきいた感想だ。それは、自分でも思ったんだよ。
「え、えええっと、、、わ、私で良ければ、、、その、宜しくお願いします、、、」
顔を真っ赤にさせながら言う姿も本当に愛おしい。本っ当に可愛い。
「え、本当に!?やったー!」
「親友の事を宜しくお願いします。」
深々と頭を下げる春木。
おい、お前どういう意味だ!
「よろしくされました?」
数日後
「なんで、僕を避けてたのー?」
「夏目くんは、い、イケメンじゃないですか…イケメンには近づけないんです。女子が裏で怖くて。
あと、苦手なタイプには本当に近づきたくなくて…どうなのかなっと思いつつ避けてました。すいません…」
本当に申し訳なさそうに言うから思わず
「全っ然大丈夫!!だってほら、今付き合ってるし!!」
と言ったら顔を真っ赤にしてた。
本当に山咲さんは最高。
「あっ、じゃあなんで鈴木は大丈夫なの?」
「優しくて、親しみやすいからです!!あと、無駄に近づいてこないのです!!」
「おーい、鈴木ー!ちょっと、教えてほしいことがあるんだけどー!」
「お友達になってくれたら嬉しいです!!」
ちなみに、山咲さんの下の名前は鈴羽という可愛い名前だったりします。
こんな子がいたら友達になりたいなぁと思いつつ書いてました!
山咲さん目線を書こうか物凄く迷っています。
正確には投稿するか迷っています…
最後までお読み頂き、本当にありがとうございました!!
機会があればまたぜひ…!!