第0章 皇帝開闢
<皇帝開闢>
宙地原――その惑星には様々な種族が共存している。
いにしえより宙地原では太陽族の一族内から『皇帝』が選ばれ、星の頂点に君臨し秩序を保っていた。
同じく月族と宙地原族も太陽族とともに敬われ、彼ら3つの種族は『皇族御三家』と称されている。
他の種族はこの皇族御三家から階級順位と領地を賜り、平穏に暮らしていた。
ところが現代から数えて800年前の或る時、『皇帝』が階級順位制度の廃止を宣言した事変が起こる。
この後、皇族御三家はいずこかに姿を消した。
残された他の種族は支配階級から解放された世界で「自由」の名の下、領地の奪い合いを始める。
そして幾多の争いの中、指導者が誕生した。
領地の王たる存在――『領王』である。
最も強い能力者が領地内から選ばれ『領王』となり、各領地に君臨するようになった。
皮肉なことに階級順位制度から解放された人々は、各々『皇帝』に似通った支配者を生み出し制度としたのだ。
この『領王』制度は800年後の現代まで脈々と受け継がれていく。
◇◇◇
『どの種族として誕生しようと優劣は無い。それは先に生まれた者が創り出した、証明も出来ない欺瞞の線引きだ。
誰もが赤子の頃からその線引きを教えられ、合わせることを強要され、従い続けただけに過ぎない。お前達を血筋の奴隷にしてきたことをどうか謝らせてほしい。
解放しよう。今宵からこの星に奴隷は存在しなくなるのだ』
(『古代選集 九巻 最後の『皇帝』宣旨』抜粋)




