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非日常からはじまる日常  作者: 櫻木 あお
第1章 ぼくが女の子に!?
13/17

女の子らしい言葉使い

洗濯機の前で響花は(きょうか)絶望していた

そして、もう完全に沈んでいた――

が、そんな響花に天啓が降りてきた

そう、脱ぎたてパンツがだめならお風呂で洗いっこすれば良いじゃない

大事なことなのでもう一度、脱ぎたてパンツがだめならお風呂で洗いっこすれば良いじゃない

by高城 響花

そうと決まれば膳は急げ、

別に入っちゃだめって言われてないしね☆

それに女同士だから何にも問題ナッシング!

それいけ響花ちゃん!

三秒で生まれたままの姿になって勢いよくお風呂の扉を開け、勢いよくお風呂の中に飛び込む


「おまたせ!響花お姉ちゃんが来たよっ!!」


そして、お約束の床においてあった固形石鹸を踏み、後頭部を強打

そのまま意識がとんだ


☆★☆★☆★


槙と桜は順番にお互いの背中を洗いっこしていた

そして今は槙が桜に洗ってもらっている

結構こういうのって恥ずかしいんだけど、桜はそんなことなさそうでなんか自分だけ恥ずかしがっているのがバカらしくなってくる

でも、恥ずかしいものは恥ずかしい


「いやー、お姉ちゃん肌キレーだね。うらやましいよ」


「いや、そんな今日なったばっかりの体をほめられても…自分の体って気がしないし。そ、それに、桜だってき、きれいだと思うよ?」


「ありがと。女の子は日々たゆまぬ努力をして美を保ってるからね。かくいう私もやっております」


「へー、女の子って大変なんだね」


「なーに他人事ひとごとみたいに言ってるの、お姉ちゃんも女の子なんだから。これからはそういうことも考えないと」


「うへえ」


「もう!お姉ちゃん!うへえなんて言葉をかわいいお姉ちゃんが使っちゃだめ!もっと女の子らしい言葉使いにしないと」


「えー、でも響花姉さんはよく言ってるけど」


「言い訳無用!響花お姉ちゃんはもう救いようがないからいいの!」


何気に姉さんがひどい扱いを受けてる気がするけど、まあ事実だから仕方ないか


「で、女の子らしい言葉使いってたとえばどんな?」


「え?あー、うん、それは……『きゃっ!?何するのよ、スケベ!変態!覗き魔!』とか?」


「それはお風呂入ってるときに覗かれたときのセリフ!」


「やっぱり『俺を置いて先に行けっ!』かな?」


「それは覗いてるのがバレて一人が身代わりになるときのセリフ!というか女の子らしさから遠ざかってる気が…」


「……えい!」


「ひゃっ!」


桜がぼくの脇の下から手を伸ばして、ぼくの胸を包みこんだ

急に胸なんて触ってくるから、驚いて変な声が出ちゃったじゃないか


「そうそう!女の子らしい言葉使いってこういうことだよ!」


「違うし!そんなことより、胸も揉むのやめ…ひゃん!」


ちょっと待って、これはなし、今のなし!

よし!記憶から抹消しよう


「お姉ちゃんも、やれば出来るじゃない!女の子らしい言葉使い」


「やめてええええええー!せっかく忘れたのに掘り起こさないでえええええ!」


桜は、爽やかな笑顔で親指をたて、ぼくは頭を抱えた。もちろんぼくの顔は真っ赤だ


「大丈夫だよ、お姉ちゃん!胸は大きさじゃないから!」


「うるさいよっ!?」


手近にあった固形石鹸を投げたけれど、桜の後ろの扉にあたって床に落ちた

そのあとすぐに、姉さんがお風呂場に飛び込んで後頭部を強打し、気絶したのは言うまでもない

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