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「秋元編集長のスクープ事件簿」  作者: 秋山 そら
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謎の招待状

謎の招待状


数日後、東都出版にある手紙とメールが届いた。


手紙には二枚の招待状が添えられていた。


文面にはこう書かれていた。



拝啓 東都出版様へ

先日は、大変ありがとうございました。

着きましては、急ではありますがパーティのご案内をさせて頂きます。

今週、わが社代表の帝の就任10周年パーティがあります。 

場所は、Y浜の船を貸し切って行いたいと思います。

ぜひ、よろしければご参加ください。楽しみにしております。

余興として、ビンゴゲームを行います。

豪華賞品をご用意しております。


ビンゴの商品

1位ハワイ旅行

2位クルーズディナー

3位名機ライカのカメラ 等

以上。

 

真昼は、招待状を読みながら歩いている。


「編集長、こんなものが届きましたよ。これは、僕が見てもどう見てもワザとらしいとゆうか罠のような気がしますけど」


真昼は、デスクから立ち上がると秋元のいるデスクへ移動し机に招待状を置いた。秋元は、日課の新聞に足を机に出した状態で目を通している。

その新聞を机に置き招待状に目を通しと顔を挙げた。


「んっ、真昼君。ビンゴの商品はライカもあるらしいねぇ。もし当たったら機種は違うけどこれで手を打とうかなぁ。

んー、それとも君が帝の正体を暴いてくれたほうがいいかなぁ」


「編集長、それはどっちも確率低くないですか」


「真昼君、君はあきらめが早くていけないねぇ。雑誌記者に、カメラマンに必要な要素はあきらめないことだよ」


「編集長は執念深いですからねぇ」


真昼は、苦笑いをしていた。


「最近、君も言うようになったねぇ、真昼君」


秋元は、椅子を左右に揺らしている。


「編集長の毒舌が移ったのですよ」


「僕がいつ毒舌なんて言ったのだい」


「いつもですよ」


真昼は、小声で呟いた。


「ところで、編集長。なんで、シロさんが誘拐される必要性があるのですかねぇ。シロさんは、無事なのですかね」


「きっと、無事だよ。船を用意して、発信器を使うような男だよ。船の上に死体を残したりなんかしないだろう。それに、殺すだけならわざわざ誘拐の真似事なんかしないよ」


秋元は、招待状を真昼に突き出すような仕草をして言った。


「つまり、奴にとってこれはゲーム何じゃないかな」


「ゲームですか。ゲームだからあんなに盗み方が派手だったのですかね」


「あの赤い液体には、理由があるはずだよね」


秋元は、欠伸をすると招待状を置き、おもむろに横に置かれた煎餅に手を伸ばした。煎餅を勢いよく手を伸ばすと口に運んだ。

パリッと言う音とともに煎餅は秋元の口の中に消えた。


「編集長、赤い液体の成分は何だったのですかねぇ」


「えっとねぇ、そこら辺の情報は藤堂刑事に流して貰おうかなって考えているからねぇ」


秋元は、机に置いてある湯呑に手を伸ばすと真昼にお茶を入れるように湯呑みを渡した。


「果報は寝て待て、真昼君お茶。やっぱ煎餅にはお茶だよね」


真昼は、湯呑を受け取った。



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