シーン10:世界修正核、処理ループへ
――内部処理ログ断片
観測開始。
世界状態:安定
破綻兆候:なし
進行率:低下
イベント発生率、基準値以下。
補正処理、起動。
【フェーズ1:観測】
主要人物群、全員確認。
破滅条件:未達
異常行動:検出せず
敵対意思:検出せず
対象世界は、秩序を維持している。
【フェーズ2:再計算】
因果集中候補を抽出。
・主人公候補
・成長未達成
・感情変化余地あり
→ 該当条件を満たすが、
因果集中が成立しない。
再計算。
確率操作、再配分。
→ 偏り発生せず。
【フェーズ3:補正候補抽出】
偶然生成。
・廊下接触
・環境的衝突
・感情誘発イベント
試行。
→ 成立失敗。
→ 集中せず。
→ 意味付与不可。
再試行。
観測。
再計算。
補正候補抽出。
すべて、同一結果。
内部判断。
「対象不在」
「介入不能」
敵性判定:否
排除条件:未達
強制修正:不適合
世界は、
壊れていない。
だが――
進めない。
処理を終了できないため、
再び観測へ戻る。
ループ継続。
世界修正核は、
沈黙する。
停止ではない。
故障でもない。
ただ、
次の一手が存在しない。
物語は、
呼吸を続けながら、
一歩も進まなくなった。




