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プロローグ~少女の怒り~
力は、なんのためにあるの?
人を幸せにするため?
いいえ、違う。
力は、私を幸せにはしてくれなかった。
力が生むのは、果てしない飢餓と絶望だけ。
力なんて、私はいらない。
心からそう願うのに……どうして私の周りの人たちは、貪欲に力を求めてしまうの?
お父さんも、お母さんも―――あの人も……
誰も、私の本当の気持ちに気付いてくれない。
私が欲しいのは、そんなものじゃない。
私から全てを奪っていったくせに、まだ奪い足りないの?
真っ白だったあの人まで、私の嫌いなものに染めていってしまうの?
もう嫌。
これ以上失いたくない。
大嫌い。
―――――力なんて、大嫌い!!




