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世界の十字路【全話統合版】  作者: 時雨青葉
【第1部】日常の崩壊と覚醒
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切ない囁き

 淡い発光と共に、実と同じように拓也が消えていく。

 それを見送ったエリオスは、小さく溜め息をついた。



 周りに満ちた闇は、彼を飲み込もうとするかのように濃い。



 彼は黙して、自分の手を見つめた。



 時々、闇に(かす)む己の手。

 それを眺めながら、彼は(うれ)いを帯びた目を伏せる。



「ふう…。私も、いつまで持つか分かりませんね。」



 自虐的に呟く。



 きっと、実が封印を解く時に、その余波で自分は消えてしまうだろう。



 エリオスの魔法によって生み出された自分の役目は、実に対する魔法干渉から実を守ること。



 実が自分の意志で魔法干渉を跳ね除けた今、自分の役目は終わったと言える。

 消えることは仕方ないのだ。



 ふと、彼は頭上を仰いだ。

 やはりそこにも、ただ闇が広がるだけ。



「実様……」



 遥か()(くう)に向かって呼びかける。



「やはり、あなたを助けることはできないのでしょうか? ……その、悲しい運命からは。」



 その言葉は、響くことなく闇に消える―――



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