再会
「とうちゃ〜く」
私は長旅で疲れた体を頑張って動かし、馬車を降りた。
出発から一週間、私はついに首都オキザリスについたのである。
「大丈夫?オリヴィア。疲れてない?」
横で心配そうにオロオロしている兄をなだめつつ私はこの一週間の長旅に思いを馳せていた。
「全然大丈夫よ!お兄様!ただ、この旅、楽しかったなぁと思って!」
この一週間私は山賊にあったりすることもなく護衛のお兄さんや旅の道中についてきてくれたメイドさんたちと仲良くなり大変楽しい時間をすごすことができた。
「それならよかった!みんないい人たちだよね」
「えぇ!」
「さぁそろそろ宿へ入ろう?中でお父様がお待ちになっているよ?明日はなにも予定がないし街の屋台でも見てきなよ?」
「はい!!」
うわぁ〜屋台か〜今から楽しみすぎる……ってそんなことよりお父様にいよいよ対面?!めちゃくちゃ緊張する……ヘマしないようにしないと……
「さぁ、行こう。」
宿の雰囲気はレンガでできていて大きいしきれいそうだった。なんか……高そうな宿だな。
「ごめんね〜。本当は伯爵家らしく高級宿にしたかったらしいんだけど……やっぱり入学式が近いからかなかなか予約が取れなかったみたいで……」
もっと高級宿にしたかったらしいんだけど、ですって?十分高そうですけど?
「メアリーから聞いたけど、伯爵のこと、知ってるんだっけ?」
「うん……一応知らない体を装おうと思うんですけど……」
「それが良いと思う……」
ついに……オリヴィアのお父様こと伯爵とご対面!
そして私たちは宿の中に入っていった。
「待ってたよ!オリヴィア、ジャック!長旅ご苦労さま!」
この人が……お父様?なんか想像してた人物像とかなり違うんだけど……
「あ、はじめ……まして……?」
「そうか……はじめましてになるんだね……パパのことを覚えてないのかい?」
すごく優しそう……オリヴィアはこんな優しいお父さんとずっと暮らしてきたんだ……
「すみません……覚えてないです」
なんだか申し訳ない……
「謝らなくても良いんだよ!オリヴィアは何も悪いことはしていないんだから!それとジャックも久しぶりだね!」
「お久しぶりです、伯爵」
「そんな敬語なんて必要ないよ!!家族なんだしもっと楽にしていいんだよ?」
「いえ、そんなわけにはいきませんから」
そっか……お兄様は元庶民だから伯爵に対してよそよそしい感じなんだね
「そんなことより中にお入り。ゆっくり話しながらご飯でも食べようじゃないか!」
と、お父様は私たちをグイグイと宿の中に入れたのだった。
食堂のような場所に連れてきてもらったがさすが貴族!すごくきれいだしなんかすごく広いうえに完全個室。
宿もすごく豪華できれい!これ以上いい宿にしようとしていたなんて……って思うぐらいに最高の宿だった。
「さぁ!食べよう!!」
食堂についた頃にはテーブルのセットもすんでいて、たくさんのメイドさん?やシェフの人がいた。
席について食事を食べ始める。すごく美味しいがそんなことに浸る暇もなくお父様は話し始めた。
私とお兄様がいただきますと言って食べ始めたのを見て満足そうにしながらお父様も食べ始めた。
食べ始めてしばらく経った頃、お父様がおもむろに話し始めた。
「オリヴィア?学校についてってどれくらいわかってる?」
私は口の中に入っていたステーキを飲み込んでから
「ほとんどわからないです。強いて言うなら学校名くらいだと思います……」
「そうか……仕方がないな……なら教えてやろう
まず、学校名はクロッサンドラ学園。この学校は貴族が多く通う学校なんだ。たまに特待生で平民の子がいるらしいけどね。でも今年は居ないみたい。オリヴィアの一個上の先輩に1人いるみたいだし気になるなら話してみてもいいと思うよ。」
へ〜、よくあるラノベの特待生的なのは今年は居ないのね……
そうだ!住む場所については話していなかったな。オリヴィアは寮生活をするんだ。オリヴィア、ずっと憧れてただろう?だからお前のために色々準備していたんだよ。そのせいでお前が記憶喪失になったときそばに入れなくてほんとにすまなかった、、、首都での仕事も溜まっていたしお前の到着をこっちでまちながら、仕事を終わらせる予定だったんだ……」
こんなに真剣に話しているのにアメリのせいでほとんど知っていることは心に留めておいて、私はアメリを思い出して笑いそうなのを我慢し真剣な顔を作って相槌をうった。
「まぁ、とにかく!寮生活楽しめよ?それに貴族が多い学校だからお前を預けるのに不安がないし!なによりジャックをこんなに立派に育ててもらったからな!」
「そんな……伯爵やめてください!」
恥ずかしがってやめてくださいとお兄様が静止するが聞くはずもなくお父様は愉快そうにわらいながら話を進めた。
「入学式は一週間後だが準備していた寮には3日前から入居出来るぞ!準備もあるからな。お前が寮に早く行きたいなら三日前から寮で生活してもいいぞ?」
多分お兄様と一緒に行ったほうが都合がいいな……
「私はどちらでもいいです。お兄様と同じ日でもよいなら同じ日に学校に行きたいです。」
「それなら、入学式の前日だな。わかった。そんなことより!いつから二人は仲良くなったんだ?!」
お父様からの質問でお兄様が話し始めたことにより、学校の話は終了し、私は初めての”家族と一緒の食事”の楽しさを噛みしめながら過ごした。




