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天がくれた子ら

作者: 今井キマリ

夢野原アマタは泣いていた。


嬉しすぎて泣いていた。


やっと不妊治療で出来た子供らは


双子で、子供だけでなく、


母体も心配されていた。


"産みたい。"


妻のハルミに言われるままに


出産の日を迎えて


母子ともに健康だった。


産婦人科医にも


"奥様を褒めてあげてくださいね。"


と言われて、アマタはさらに泣いた。


"俺、幸せの、ど真ん中だ。"


アマタは時間休をつかい、


一週間、毎日子供達と妻に会いに行った。


職場でもアマタの愚痴を言う者は


いなかった。


"アマタさん、良かったね。


お父さんらしくするのよ。"


いつも怖い御局の新垣さんからも


青と緑の靴下をいただいた。


"チビたちの名前はどうするか。"


ハルミは 


"星矢と育也がいい。"


と言う。


響きだけ似た名前。


ハルミの意見を通すことにした。


わんぱくなお兄ちゃんの星矢


大人しく甘えん坊の弟の育也


二人がどんな大人になるだろう。


靴下の色は星矢が青で


育也が緑にしようか。


なら服も買わなきゃ。


西松屋に駆け込むアマタは少年のようだ。


 



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