部活は……
何故か更新されてなかったです……
何故……?
「結。今日もカフェ行くわよ」
「分かってるから、こっちのクラス来なくていいって」
放課後、またまた兎奈に先を越されてしまった。俺のクラスの担任を恨むしかない。
「見て、また双子揃ったよ」
「仲良いよね〜」
「兎奈様……」
周りのクラスメイト達がざわつき始めてしまった。
早々に退散しようか。
「あ、ねぇお二人さん。今日もお出かけですか?」
隣から柊さんが、帰る支度をしながらそう聞いて来た。
「うん。そうだけど」
「じゃあ今度こそ一緒に行っていい?実は実は〜結くんと兎奈ちゃんにアンケートを取りたいのです!」
「「アンケート……?」」
「うん。簡単な質問を軽く十個程〜」
「まぁそれなら……兎奈は?」
「うん。いいよ」
「よっしゃ〜!!ちょっと待ってて、あとちょっとで終わるから」
そう言って柊さんは机の中から残り少なくなっていた教科書類を出してきた。柊さんはいつも机の中に溜め込んでいるので多分血液型はO型だろうと予想。
「よし!ごめんね、待たせて。じゃあ行きますか〜」
「「おー」」
あれ、何だか明希くんが羨ましそうな顔でこちらを見ている気がする。
また今度誘って行くとしよう。
今日はどうせなので柊さんおススメのカフェへと向かう事に。
そこは俺達がマークしていたカフェの中にある所だった。
柊さんは店内の装飾より断然食べ物を優先させてお気に入りのお店を決めているらしい。
そんな事もあって今日来たこのお店は、ご飯系の美味しさで有名な店だ。
だけどなぁ……夕飯が食べられなくなるのも困るからなぁ……。
と、思っていたのだが、何と柊さんは次々自分の食べる物を決めてしまっている。そして早くしろと言わんばかりにこちらを見て来る……。
「……はんぶんこしよっか」
「……そうね。オムライスでいい?」
「うん」
「決まった〜?」
柊さんがそわそわしながら聞いてくる。
「うん」
「じゃ、ピンポンしちゃいます!」
ピンポーンという音と共に、ウェイトレスさんがこちらに向かって来た。
柊さんが手慣れた様子でペラペラ〜ッと注文をしていく。それを聞くだけでも結構な量がありそうな気がする……。
「ご注文は以上でしょうか?」
「はい!」
「かしこまりました。では失礼します」
ウェイトレスさんが去っていく。
俺達はどれくらい待たされるのか……。
「さぁさぁ待ってる間に済ましちゃいますかー」
柊さんがカバンからメモ帳とペンを取り出してきた。まさに準備万端という様子だ。これは……
「もしやワザと……?」
「ん?何が?」
「あの注文の量だよ」
「あーそれもあるよ。でも今日は結くん兎奈ちゃんがいたからいつもより少なめ〜」
「嘘……」
「ほんとほんと〜」
棚田少女は大食いだった。新情報。
「まぁ、そんな事はどうでもいいです!じゃあ始めますよ〜?」
「「はーい」」
Q1.誕生日は?
A.六月二十四日。同じね。
Q2.身長は?
A.俺は百七十。
私は百五十二。……これどこで使うの?
そんな感じで質問が続いた。他にはよく聴く音楽やら甘い物は好きかとか血液型とかを聞かれた。一体どう言う意味があるのだろうか。
そしてついに最後の質問になった。
「次が最後でーす」
「「は〜い」」
Q14.ズバリ、好きなタイプは!!
A……はい?
「好きなタイプ…好きなタイプかぁ……。兎奈はどんなの?」
「私?私は目がぱっちり二重で、背は高めで、髪型がダサくない人。涙ボクロとかもめっちゃ好き」
「ふむふむなるほど〜」
柊さんがメモにスラスラ〜っと書き留めていく。
「兎奈にタイプなんてあったの……?」
「結も早くしなさいよ。もうそろそろご飯来ちゃいそう」
そう言うので厨房を覗いてみると、確かに第一弾がやって来そうだ。多分第三弾ぐらいまではあるだろう。
「ん〜タイプか……こう……髪の毛はフワッとしてて背は……俺より低かったら良いかな?あと眼鏡よりはコンタクト。そんぐらいかな……?」
「眼鏡よりはコンタクト……!メモメモ〜」
「あれ?他の所はいいの?」
「うん。後はクリアだから〜」
「ん?クリア?」
「え?私何か言った?」
柊さんがそう聞いて来た。ポロッと口から出てしまったのだろうが…クリア?
「ちなみに柊さん。これはどういった目的でやったんですかね?」
「えっ?えぇっと〜その…情報収集……?」
「何の?」
「うっ……頼まれたら断れないたちでして……頼られるのが嬉しくてですね……」
「ひーちゃん、はっきり」
「……二人に頼まれてやりました……。でも誰からかはトップシークレットだから!」
と、そこでウェイトレスさんが両手に食べ物を持ってやってきた。
「お待たせしました〜」
「お、来ましたね〜!じゃあこの話はここまで、と……」
「「逃がしません」」
「ですよねー……」
それから柊さんに話せる限り話してもらったところ、俺の写真を要求した人物と今回の話の人物は同じだという。
ますます気になって来たな……。
「ちょっと待って私の方は?」
兎奈が不思議そうにそう言った。そういえば柊さんも二人から頼まれたとか……言ってたな。
「そっちは私と、まぁ結好きな子を仮にAさんとして、その子で話してたら、一緒に頼まれたと言いますか……」
「回りくどいな」
「もう直接かかって来なさいよ。男なら」
「ごもっともですね……」
女子同士ならともかく、柊さんを利用して兎奈情報を集めてやろうなどというのは、一体誰の所業だ!
「とにかく、詳しくはトップシークレット!本人である二人には話せません!!」
「気になる」
「私は気にならない」
「でしょうね。君は中学からこんな事は日常茶飯事でしょうよ」
「それよりビビリに興味はなし」
「ビビリは嫌い……伝えときます」
「是非そうしてください」
「お待たせしました〜」
そうこうしている内に第二弾のご飯が到着。
柊さんの前にだんだん皿が積み重なっていく。そして何より食べるのが早い。何という事だ。
「じゃあ今度こそこの話はお終い!さっさと食べてしまいましょう!食べたかったらおすそ分けあげるよ?」
「「結構です」」
「そうですか〜……んむ。うま〜」
「早くしてね」
「うん。んぐんぐ、うま〜」
……柊さんが食べているのをみるとお腹が空いてきたな……。
「は〜美味しかった!」
「それは良かった」
「うん。私も美味しかった」
それから柊さんが怒涛のスピードで食べ進め、三十分で店を出た。
「じゃあ、私はこっちだから」
「うん。また明日」
「バイバイひーちゃん」
「うん。バイバーイ!!」
柊さんが角を曲がり、その姿がだんだん小さくなっていく。
「早く家帰りたいな〜」
「うん。お腹空いた」
「やっぱ?」
「ひーちゃんが美味しそうに食べるから」
「それなー」
今にもお腹が鳴ってしまいそうだ。そうなるくらいに美味しそうに食べる。あの子は。
「ところで結」
「ん?何?」
「部活どうしよっか」
「……絶対に折れないよな」
兎奈は何としてでも俺に剣道をさせたいらしい。
「もちろん。結は剣道するべき。絶対!剣道する結カッコよかったよ?」
「…………そういうなら、見学行ってみるかな?」
「そうこなくっちゃ〜。早速明日、行くわよ」
「……はい」
……やっぱ兎奈には敵わないなっ☆
面白い、続きが気になる、月曜って憂鬱って方はブクマ、評価の程お願いします!
勉強面で忙しくしていたため、それまではお休みさせていただいてました。
また、テストが近いため12/8までお休みさせていただきます。すみません。
ていうのを日曜に更新したはずでした。
怖い。




