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第２話
「俺…もう生きていけねえ…」
弱々しく颯太は言った。
（こんな颯太、見るの初めて…）
「だ、大丈夫だって！」
あたしは慌てて言った。
そんなあたしに颯太は
「…だったら、さやか。俺と付き合ってよ。」
「は！？何言って…」
言いかけたその時
ギュッ
後ろから抱きしめられた。
「俺の事、嫌い？」
と颯太はささやいた。
「嫌いとかの問題じゃなくて！」
あたしは颯太の手を振り払おうとする。
しかし、まったく動かない…
ポツポツと雨が降り出した
「俺、さやかの事好きだよ？」
「あたし彼氏いるし！！」
必死に振り払おうとするあたし。
人の感情がよく分からないあたしにも
颯太があたしを元カノの代わりにしようとする事は分かった。
「なんでだよ…なんでみんな俺を捨てていくんだよ！！！」
颯太はそう言い、
泣き叫んだ。
あたしは何もすることが出来ずに、
ただ雨の中
びしょ濡れになりながら
立っていたー。
ピピピピピピピー
目覚まし時計が鳴り響く
「う〜ん…眠い…」
あたしは今自分の家にいる。
あの後、颯太は
「ごめん」
と一言だけ言い、
消えていった。
次回もよろしくお願いします。
