はじまり
作者が何となく何かしたくてたまらくなり書き始めました。
テーマは無です。
1人でも読んでくれる人が居る限り書き続けたいと考えています。
目を覚ますとそこは、どこまでも白い雪の中にいた。
自分がどこから来たのか、どこに行くのかもわからない。ただ何も無い男がそこにはいた。
「ここはどこだ。」
当たり前のような言葉を吐きながら落ち着いて頭の中を整理してみる。
「何も思い出せない...それにここはどこなんだ...」
どうやら記憶というものが抜け落ちてしまっているらしい、思いつかないものに頭を使ってもしょうがないので、とりあえず自分の置かれている状況というものを整理してみる。
「場所に思い当たりもなし、それに人がいる気配すらない...なんなんだここは」
幾ら記憶がないからって明らかにおかしいという現状だけはしっかりとくみ取ることが出来た。
人がいないのは場所的にしょうがないことだとしてもなぜ自分はそんなところで目が覚めたのか、何か崖などから転落しただとか、乗物から振り落とされたとかそういう訳ではなさそうだ。
ということは自分はこんな人気のない寒い所にわざわざ用事があって来たのかと思ったが格好がどうもこの果てしない雪の中を歩いていくには不向きなのだ。
別に薄着というわけでは無いが特段厚着というわけでもない。おかげでさっきから微妙に寒いのだ。
とりあえず動くしかないかあっと呟いて自分は歩き出した、よく遭難をしたらなるべく動くなと言われるがこの際そんな事呑気に言ってられる状況じゃないと思ったからだ。
とりあえず前に向かって歩いた。特に理由はない、自分がそっちの方を向いていたという理由だけで進む。
...大分歩いたような気がする、気が付けば日が暮れかかっているではないか。食料なんてもってのほか水すらも無いような状態で歩いていたのだ、限界はあっという間に来る。
やがて歩くことが困難になり倒れこむ、数時間前の自分の軽率な行動に多少腹が立ったが事実としてこの何もかもがわからない所に放り込まれた以上こうするしかなかったんだと割り切った。
自分はそうやって何となくや思い付きで行動してしまう人間なんだなあとまるで他人事のように考えながら意識を落とした。
目を覚ましたらそこは小さな小屋の中であった。近くに火が焚いてありほんのり温かい空気が自分のもうろうとする意識を覚まさせようとしてくれない。
何となく自分は誰かに拾われたのだなと理解した。拾われたという表現は悪かったか、救われたのだ自分は。
だがありがたいという気持ちは薄かった、何もわからない自分なのだあそこで生を終えても正直良かったのではないかなとか思ったりもした。
しかしそのような感情は救ってくれた恩人と邂逅する事であっという間に薄れていった。
「...目が覚めたようだね、こんな雪山でそんな恰好をしているとは、君はよっぽどの阿呆なのかな?」
そんな言葉をかけられて顔を上げると、そこに立っていたのは白い髪を持つ少女が居た。
始まってすらいないですね。
こういうの書くの初めてだから文が滅茶苦茶やないか。