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2020年8月29日。
まだまだ夏の真っ盛りのことだった。煩くセミが鳴き、店の中には涼しさを求めて多くの人が入店し、逆効果と化してした。どこからどう見ても極々普通の平和な光景。
ーーーそれが一瞬にして引き裂かれた。
突如、閃光が走り建物が崩壊してゆく。瓦礫の下で命が消える。白く白々しい光が………大都市を押し潰した。
お母さん、と子供が泣き叫ぶ。どうしたんだよ⁉︎と少年が吠える。辺りは混沌としていた。
子供の前には赤い水溜りができている。さらにその上には鉄骨の塔が建っていた。
少年の前には車とガレキ。少し、手がはみ出ているのは気のせいだろうか?
人が泣き、怒り、怯えている。
そんな中、とある青年がただ一つ残されたビルの頂上に降り立った。
そいつは、背中に白い翼を生やしていた。
そいつは、頭に白い輪を浮かべていた。
そいつは、全てが白く美しかった。
そいつはーーーーーーーー嗤っていた。
「さぁさぁ皆さん!惨めでどうしようもない皆さん!僕は天使だ!」
そいつはこの惨事の中、酷く楽しそうに言った。
「天使ってどういう存在かぐらいは君達だって知っているだろう?そう、神様の使いだ。では、何故神様の使いである僕がここにいてこんなことをしているか。答えは簡単だ。」
そいつは一呼吸おいてからもう一度口を開いた。
「君達は神様に見捨てられたんだよ。」
その言葉が聞こえた人々は絶望に陥った。宗教観が薄い人でも、無神教者でも、目の前のバケモノにそんなことを言われればパニックになるだろう。
自らを天使と名乗ったそいつは続ける。
「そして、僕の後ろにいるこの人間達が見えるよな?こいつらは、選ばれた人間だ。これから、お前ら人間を駆逐していくのに使うんだよ。」
「今日は手始めだ。せいぜい死ぬ準備でもいていることだな。」
これを受けた各国首脳は急いで会議を設けた。しかし、天使を相手になす術などある訳がない。
会議は丸一日経っても進展はなかった。
しかし、いくら進展がないとしても、2日連続徹夜で会議をするわけにもいかない。取り敢えず、肩を落としながらそれぞれのホテルへと帰って行った。
各国首脳の中にはもちろん日本の首脳もいた。この人の名前は国分 瑛司という。とある非日常に属する人々と知り合いだった。
この、国分瑛司の非日常のお陰で一時的には凌ぐことができた。しかし、あくまでそれは一時的なもの。早く有効打を見つけなければ世界が滅ぶことは明白だった。
非日常の使った手段とは、超能力者を集めてテロ対策の部隊として世間に公開し、その実、天使と戦う人間を作り出すことだ。
それが後に噂されし学生テロ対策部隊ダイモニオンのこと『STAD』だった。