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第七話 傷ついた分だけ女神は降りる

週明けの月曜日。







「はぁ、また長い一週間が始まる、鬱だな、振り返ると先週は色々ありすぎた、」







ガラガラと扉を開ける。


あの事件から2ヶ月ぐらいたったか、今だに男女問わず視線を感じる。



「流石にまだ見られるか、夏休み以降多少男子には嫌味を言われたり女子からメールを聞かれたりする」


今時の女子はメールなんか交換してなにをしようとするんだ?


「と思いつつ、少しは外見が変われたが人とまともにコミュニケーションすら取れないので毎回如月に手伝って断ってもらっている。」







昼休み、


「如月に一緒にご飯を食べようと言われたが、流石にあいつのメンツを潰してまで食えないと思い。委員会の用事があると言い断った  と言えど、教室で食えないしどこで食うか、便所、いや!俺にもプライドはある、


どうしたものか、






確か体育館裏の非常階段あそこ穴場スポットだしあそこで食うか。



よし誰もいない、しかしここ案外居心地いいな次からここにしよ、」

 


久々に上機嫌だ。








「やめてください!」





「??  何か声するな、」





やばいな、見た目がいかにもイカつい先輩らしき人が女の人に何か言ってる。



「いいから、俺と付き合えよ、」


「やめてください! 貴方とは付き合えません!」



うわー、いかにも漫画で見たことあるシーンだ。普通はここ止めるのが正義だが、

今の俺にはなにもできない、誰か分からないけどすみません、


俺は小言でそう言いその場から逃げようとしたが、





「そんなこと言っていいのか?俺、野村さんと仲良いから俺と三条院がヤったって周りに言いふらすぞ?周りはどんな反応するかな笑」


「やめてください、お願いします、ぐす、」

いかにも泣きそうだ。



俺はそのこと聞いた瞬間すぐに足が出た。


 

「おい、」


初めてイカつい人に話しかけるので思わず声が弱気になってしまう。



「あ? お前誰に口答えしてんのか分かってんのか?」



「これが見えないのか?、」



「って、おい、撮るなよ!」



「これ証拠として教職員に送るからな、それが嫌ならとりあえずこの場から去れよ」 




「てめー、後輩がいいきに、覚えとけよ」



先輩が去ると足がすくみその場に腰を下ろす、


「はー怖かったーーー、」   


「ぐすん、ありがとう、」


安堵したのかいきなり泣き出す先輩。


「助けたとは言えこっからどうすれば、女の人の扱いなんて分からないよー、助けて如月ー、」


とりあえず座って落ち着ける非常階段に移動。 

  

「では俺はこれで、」



「待って、」


思いっきり、シャツの袖を掴まれる。


「今は1人にしないで?」


あ、やばいかわいい、そんな上目遣いされたら断れないよ、


「はい、」


そういい腰を下ろす。沈黙が続く。



「やばい、なんか話さなければ、でもどうやって慰めたら」





「私、三条院(さんじょういん) (うみ)2年c組よ」


「俺は結城 颯です1年です。」



「君が噂のはやてくんか!やっぱり私の思ってた通り笑」


俺の名前を聞くとさっきまで落ち込んでいたが多少元気になった。





「噂って、2年生の間で俺に関することがあるんですか、」


2年生まで広まっているのか、これ思ってた以上やばいな、


「うん、もちろんあのこともあるけどなにより学校一のイケメンがいるってね笑、相当狙ってる人多いわよ」


「そうなんですか、先輩は大丈夫なんですか?」


「なにが?」


「あの事があって俺といていいのか、それこそ先輩のイメージに傷がつきますけど、」



「あの場で助ける君がそんなことするはずないじゃん!笑 それにやってないでしょ?」


「やってないですけど、」



「何か裏があるよ、私三井のこと知ってるけどあれは相当やばい女ね、」



「そうなんですか、」



「うん、まだ確証は掴めてないから言えないけどそのうちはやてくんに教えるつもりだった、だから元々会う予定だったんだけど、今日ここで運命的な出会いしちゃったね笑』



不意に出る先輩特有の雰囲気。すごく可愛い



「先輩はなんでこんな事に?」



「海でいいよ!」


「じゃあ海先輩で」



「うん! 私ね2年生では結構人気でモテるんだ、だから呼び出されるのはしょっちゅうあるんだでもこのケースは初めてで、すごく怖かった、今頃はやてくんがいなかったらどうなっていたか、とにかくはやてくん!ありがとう



はやてくんは私のヒーローだよ、」




ずきんと頭痛がする、すごく言われて嬉しい言葉のはずなんだが、



「ねえ!またいつあんな人が来るかもしれないからこれから毎日ここにきて、お願い!」


そういい手を掴みまた上目遣いをしながら言ってくる。


「分かりました、」


おそらくこの誘いを断る奴はこの学校にはいない、



ピコン 如月からメールだ。


「放課後、物理講義室集合だよ、忘れないでね!」


「そうだった、」



如月のことだからまた大変な何かをするんだろうなと思いつつも嬉しくなっている颯だった。

























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