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第三話 変わり方

「んで結局はどうすればいいんだ?」


「よくぞ聞いてくれた!ネットに調べれば大体のことは分かるが色々あり過ぎて何をすればいいのか分からないと思うんだがー、ここに成功した私がいるから!私と同じことをやってもらうよ!」



「はい」




「大体の垢抜けは、まず痩せている前提で始めなきゃ何もカッコよく見えないのさ!いくら髪型がカッコよくてもそのだらしない見た目じゃ見向きもされないだから。まずはこの夏休みの課題  痩せること!」




「まあ分かってはいたけどいざ聞くと大変だな」



「ただし男子は痩せるだけじゃダメだ!筋肉もつけることだよー。まずはそれから!後はこの休み期間中サブミッションもやるつもりだ!特にサブミッションの1から5段階まであるんだけど1は後々に重要になってくるから毎日すること!。もう遅くなったし今日は解散ね!内容もメッセージ送るからとりあえずメール交換しよ!」




人生で親と幼馴染以外のメールをゲットしたのはこれで初めてだ、しかも女子のを、そしてそのまま家に帰り届いたメールを見るとミッションが送られてきた。





「なになにミッション1日の夏休み期間中に体重を15kg落とせ!そんなの可能なのかよ、それとサブミッション1、二週間後から毎日一時間以上は私と通話しろ!? なんだ!このミッション、コミ症の俺に死ねと言っているのか、女子と一時間以上なんて話すことないよ、」




だいぶやる気を失ったが、復讐を誓ったあの日、家に帰り部屋に戻ったら颯爽と大きな紙に復讐と書きあの時の気持ちを忘れないように書いているのでこの紙がある限り俺は決して諦めることはないだろう。





規則正しい生活して食事にも気を使い朝夜のトレーニングも忘れず夏休みの目標を達成させようと心がけて二週間が過ぎた。




今日は大事な日だ。何故かというと今日から如月さんと毎日通話が始まるからだ。


「ブーブー、如月さんからの電話だ。」





「もしもし、聞こえるー?」




 

いかにも陽キャ特有のトーンで話され頭が一瞬くらっとしたが、すかさず俺も話しかける。




「聞こえてますよ。」




「よかったてっきりこの二週間何も返信なかったから諦めて電話出ないと思ったよー、まあ出なかったら家凸るけどね?笑」





軽くうん、と流したがとんでもないことを言っている気がする。





「でこの電話の意味はあるんですか?」




「今はまだ具体的なことは言えないけど後に結構大事な部分があるから、まあ今はお互いのこと知り合う親睦会みたいなものだと思ってよー。」





「まあ、はい」





「でまず夏のミッションの方はどう?」





「順調ですよ。夏休み明け楽しみに待っといてくださいね」



「うん!てか電話してさっきから敬語だけどどうしたのー?笑、女子と電話できて緊張してるの笑笑」




図星を突かれて普通に恥ずかしい。

 


「一応は先生って言ってるけど、パートナーでも言えるからタメ口ね!それと呼び方決めよ!!私は、いつも通り颯くんと呼ぶね!!」





流石の陽キャのコミュ力、電話越しでも眩しい。





「俺は普通に如月さんでいいですかね?」




「もー敬語抜けてないし名前は硬いし仕方ないか今日が初めてだし私のことは如月でいいけど敬語は辞めてね!ーー」




「まあはい」





こんな話をしているとあっという間に一時間が過ぎた。




「もう一時間経ったのか、まあ今日は初めてだし今日はこの辺でお開きにしますか!また明日絶対電話かけるから無視しないでよー!ばいば じゃなくてまたね!」





流石に人と話すのも久しぶりだったので電話が終わった後でも余韻が残る。

そして自分の両手で頬を叩き気合を入れ再び夜二回目のランニングに走った。




そしてちょうど夏休みも折り返しの時、久しぶりにサブミッションが追加されたしかも同時に2.3.4と三つ。



 2今のうちにメガネではなくコンタクトレンズに変える準備。3ファッションの勉強。4自信を持つこと。




「どれも大変そうだがあいつらの顔を浮かべるだけで やる理由は満たしている。」



そして5の内容が送られてきたのは夏休み終わりの一昨日だった。



 最後のミッション、明日私とデートすること。




「??、デート!!おい、いきなりハードルが高すぎるじゃないか?もうゴールと言っても過言じゃねーぞどうすればいいんだ。


ふとすると何か思い出した。



でもよく考えるとファッションも大丈夫だし如月と話すのも電話で鍛えてるし自信だってあの頃に比べたらある。如月が言いたいのはこのことだったのか、明日頑張ってみるか。」




そしてデート当日如月は俺を見るばかり驚きの顔をしてる。



「如月?よう」



如月は今までにない驚き方をして俺のことをずっと見つめている。



「元がいいのは知っていたけどここまでとは」




あの如月が言うなら本当だと思いながらもなんだかすごく嬉しい気持ちになっている。




「そうゆえば今までのミッションってこのデートのためにあるだな助かったよ!」



「??」



不思議そうに俺を見つめる如月がいる。



「全然違うけど」


「まじ?」


「おおまじ」



如月がこの沈黙に耐えれず思わず爆笑。その爆笑に釣られて俺も爆笑、結果二人で爆笑することになった。



「本来は私が貴方にエスコートしてもらいたいんですけど、デート内容は私が考えてきてるし今日でさらにカッコよくするから今日は私についてきて!。」



そういい彼女は手を差し出し俺は彼女の手を握る。






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