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佐藤秋文

 見覚えの無い白い数枚の紙に目を通す。文字がびっしりと書き込まれていた。

 書き始めはこうだ、

 「窓が曇っていることに気が付いた。外が白く見える。いつもは、赤色のような山の木々が見えるのだが、今はあまりよく見えない…」

 どうやらこの紙に書かれているのは、小説のようだった。どういう訳か俺や俺の友達が小説内の人物として登場している。

 何気なく右を向いてみる、池田広木が真顔で黒板を見つめている。

 ついつい口元がにやけてしまう、池田広木は間違えても真面目に世界史の授業を受けるような奴ではない。

 ということは、この紙を置いたのはたぶん池田広木だろう、でも、池田広木が真顔で黒板を見つめていなくてもこの紙を置いたのは池田広木だと思っただろう。

 この小説を読み終えたのは、世界史の授業が終わる5分前だった。

 内容は別に面白くも何とも無かった。ただ、自分や友達が登場しているという、面白みはあった。

 ふと、窓に目をやると、いつの間にか窓の曇りが晴れているのに気付いた。外は明るく、いつものように、赤色のような山の木々が見える。

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