22.義理人情は異世界でも有効なようです
――ポックリ、ポックリ、ポックリ……。
そんな長閑な蹄の音をたてて馬が歩くと思っていた時代が、ボクにもありました。
黒駒の背中の上は、滑らかな滑り出しとエンジンによる振動が伝わらない仕様の高級車並みに揺れない。
この衝撃たるや。
そして、これは魔法の鞍の影響なのだろうが、人をダメにする系クッションに埋もれているような、心地のいい圧が均等にかかって体を支えられているような感覚。
エケコが言っていた「落馬することはない」と言うのは、きっとこの感覚の事なのだろう。
正直、これは危険だ。
体を支えるという意識をしなくても、姿勢が保持されるから非常に楽な姿勢で黒駒に乗っていられる。
それはつまり、例え馬上で眠ったとしても落馬することはない。に繋がるのではないか。
ケルピー、恐ろしい子。そりゃ、妖馬だろうと捕獲しに躍起になるだろう。寝ている間に行軍出来るなんて夢のような話だ。
想像と違う乗り心地に廿日市は思考を放棄し、アンナは黒駒の常歩の速さに興奮しすぎて、今では廿日市の胸に凭れて眠ってる。
子供の電池切れは、唐突に訪れる。廿日市は一つ勉強した。
まぁ、そんなことはさておき。
疾く走る馬の常歩は、まさに空を滑るように飛ぶ鳥の如くはやかった。
「なぁ、黒駒。お前、本気で走ったら本当に空とか翔べるんじゃね? 」
オークスとか優勝しちゃう?
これが地球世界だったらなぁ……。などと不埒な考えをする廿日市を見透かしてか、足を止めた黒駒は首を限界まで曲げて自分の背に乗る廿日市に冷たい目を向けた。
「ごめん」
何故だか謝ってしまった廿日市に満足したのか、黒駒は前を向くと再び歩き出す。
「お、あれがフォーレイか」
鬱蒼とした山道と剥き出しの岩山の道を交互に進むことを繰り返し、漸く木々がはれ平原に出たところで廿日市は丘陵を下った先にオレンジ色の屋根が連なった街を見つけた。
まだ距離は遠く建物一つ一つの大きさまでは掴めないが、かなりの規模の建家が密集しているので大きな街であることは確かだろう。
アンナが言うには、街に入るのに特に手続きのようなものは無かったというから国を跨ぐような移動でない限り関所のようなものは無いのかもしれない。
目的地が目視できたことで廿日市の心が逸り、それを敏感に感じ取ったのか黒駒が速歩になった。
「おおお、速いっ! 」
まだ本気で駆けているリズムではないのは判る。しかし、先程より速度を増した黒駒の走りは、まさに揺れないジェットコースターだった。
廿日市のテンションが上がったのが伝わったのかアンナが目を覚ます。
「ロン? 」
「ははは。アンナ、見てみろ。すげー速いぞ! 」
眠い目を擦りつつ、浮かれる廿日市の顔を下から見上げたアンナは、彼の言葉に従い流れる景色に目を向ける。
「わ、ぁぁぁぁっ。黒駒すごい! 」
アンナの喜ぶ声に気をよくしたのか、黒駒は更に早く足を動かし速度をあげた。
∵ ∴ ∵
タッタッタッ。
足の早さを気取られぬように、軽快な足取りではあるが速度は落として街を出入りする人々の横を黒駒はすり抜けていく。
黒駒の頑張りで、流れる景色に飽きない時間で街の前まで来ることが出来た。体感としては十五分、二〇分程度の時間だろうか。
普通の馬なら休憩を挟み二、三時間は掛かりそうな距離を流石神馬よと、圧巻の走りで駆け抜けたのだった。
街に近付くにつれ疎らだった山羊や羊といった牧畜を生業とする家の間隔が狭くなっていく。放牧されている家畜を見るに牛は山羊に比べて少ない。ミルクとしては山羊がメインのようだ。元いた世界でも世界単位で見ると山羊や羊の方が牛のミルクより消費量は多かったはずだから、その辺りは変わらないらしい。
この世界の住民の営みを観察しながら、廿日市は街へと入っていった。
街に入って暫くの間、やはり廿日市は周囲を観察する。
アンナという現地ガイドはいるが、大人ほど口が達者なわけでも機転が利くわけでもない。年齢的にも圧倒的知識不足は否めない。
アンナは乗せたまま、廿日市だけ馬から降りると黒駒の手綱を引いて街の中を歩き回ることにした。
何処かに馬を預けるような場所があるのでは。と思ったりもしたが、廿日市と同じように馬の手綱を引いて歩いている人間も散見され問題はないと判断する。
(一応、看板に書いてある文字は読めるな)
怪しまれない程度にキョロキョロと周囲に視線を飛ばしていた廿日市は、自分が思っていた以上に掲げられている文字が読めることに驚く。
(文章となると難しいかもしれないが、見出し程度の内容なら問題はないようだ)
文字が読めるか読めないかで、今後の身の振り方も変わっていく。重要なことが一つクリアされたと廿日市は一人胸を撫で下ろした。
そして、さて。と、気持ちを切り替える。まだまだ彼には確認事項が残っていた。
廿日市が進む広い通路には、人だけではなく荷車を引いた馬や牛も行き交い馬車も現役で走っている。自動車や自転車といった類いは全く見ない。
(文明的にこれから発展するのか、それとも普及していないだけなのか。判断に悩むところだな)
郷に入れば郷に従えで周囲を観察しつつ、廿日市が目指したのは露天商が連なる青空市場だ。
すれ違う人に場所を尋ね青空市場を目指す途中に、両替商の前を通ることも忘れない。
両替商の前を通ったのは、貼り出されているだろう貨幣の種類とレートを確認するためだ。現在の廿日市は無一文であるが、権能により顕現させた財貨はある。これをこの世界の現金に換えるのが手っ取り早いが、それ以前にこの世界の通貨を知らない。
アンナに聞いても貨幣のことはわからないようだった。子供だから金銭に触れていない。ではなく、普通に物々交換で成り立つような生活ならアンナの年齢では金銭での売買に触れることはないだろう。
と、いうことで。
遠巻きにゆっくりと店の前を通過し、計数貨幣と秤量貨幣の存在を確認する。
(プントが計数貨幣で、アッサが秤量貨幣か)
この街では二種類の通貨が取引されている事がわかった。
「んんんん……」
もっと種類が多くあると思っていた廿日市は、少しばかり困惑する。
(国ごとに違うのは当たり前として、いやユーロのように周辺国で統一されている可能性もあるか)
大体が地球と同じだが、微妙に違う世界というのは正直、全貌が掴みにくい。つい今まで生きてきた世界の常識だったり、知識だったりが邪魔をする。
「ロン、むずかしい? 」
「ん? 」
思考の海に浸かりかけた廿日市の顔が渋く歪むのをみて、心配したアンナが声をかけた。
「むずかしいー、むずかしいー」
「んー」
こんな顔。と、アンナは眉尻に指をあてぎゅっと中心に寄せる。何時だったか、深夜番組で芸人がやっていた顔芸にそっくりで吹き出してしまった廿日市は、知らず刻んでいた自らの眉間のシワを指で開いて伸ばした。
「アンナは、かわいいな」
グリグリと眉間を解しながら笑う廿日市に、アンナも笑顔を返す。
「市場にいこう」
「うん」
(一人だったら三日ともたずヤサグレてそうだったな、オレ)
アンナの存在に感謝し、黒駒の手綱を優しく引いた廿日市の肩を励ますように黒駒が鼻で押した。
∵ ∴ ∵
中央通り。と、標識がたっていた広い道路を南に下ると廿日市が目指していた青空市場に出た。
袋小路になっている場所らしく三方から道が合流した広場のようだ。廿日市が歩いてきた中央通りが広場の正面通りになるらしく市場の向こうに殊更大きな建物が見える。
買い物帰りの客に聞いたら、ノイヤルアーカイブという施設だと教えてもらった。
(パピルスだ。羊皮紙だ。と、やっている文明でもなさそうなんだが、蒸気機関も見られないし捉え所がないな)
廿日市の記憶にある世界史年表を紐解いて、目にしてきた彼是と照らし合わせてみても、不思議さに首を傾げるばかりだ。
あるべき手順を踏まず、結果だけが手元に届いた。そんな感じなのだ。生活文化や民俗風習という文明の川を水切り石が跳ねた部分だけを啄んだみたいにとっ散らかった印象を受ける。
アンナの村は西部開拓時代のような有り様だったが、遠巻きに見たこの街は映画でしか知らない大航海時代の様だった。
なのに、今、廿日市が目にしている市場の様相は、旅動画で見たことがある現代の海外でよく見るマルシェだ。
(異世界だからさ。なんて柔軟な考えで、オジサン受け止めきれないんだよなぁ)
鬱々とした気持ちを抱えつつ、廿日市は当初の目的を果たすため周囲に目を配る。
露天の商品は量り売りが多く、野菜、果物、香辛料と多種多様だ。魚は塩漬けが基本のようで、廿日市の感覚ではあまり美味しそうには見えない。
香辛料も色々な種類が麻の袋にどっさりと詰め込まれて売られているから、胡椒の実ひとつが金貨に値するみたいな世界でもなさそうだ。食文化は廿日市の元いた世界に近いのだろうか。ただ調理法が素材の数に追いついてないって事かもしれないな。
売り買いは、金銭と同じくらい物品でも行われていた。物々交換の場合、レートはどうなるのだろうと気になりつつ、歩を進める。
「魚屋はあっても、肉屋はないんだな」
くるりと市場を半周したくらいに、廿日市は感想を漏らした。
「鳥は売っているよ? 」
廿日市とは目的は違えど、目を輝かせながら露天の商品を眺めていたアンナが彼の独り言に答えた。
彼女の言うとおり、檻や籠に入れられた生きた鳥や血抜きされた状態の鳥が吊り下げられた店は幾つかあった。だが、鳥しかいない。豚や牛といった動物の肉はどこで買えるのかと疑問に思ったのだ。
「鳥より大きい動物の肉を売っている店は? 」
「ここにはないよ」
「ないのか」
「うん。お水がたくさん使えて、いつもそうじができないとダメだから」
「そうなのか」
「うん」
アンナに教えてもらい廿日市は成る程と頷く。
言われてみればそうだ。
魚は、大きな樽に塩漬けされて売られていた。アンナが分けてくれていた食事の肉も、干し肉やベーコンらしきものばかりで長期保存が大前提だった。つまり、白物家電は無いと考えるべきだろう。
屠殺場で冷凍や冷蔵加工されて卸される肉が流通している世界とは違うのだ。
確か日本でも食い物の屋台を出すときは、水が使えるか、調理する場所が備わっているか、ない場合は屋台の場所から半径何メートルとかに調理場がないとダメだとか、細かなルールがあったな。
(不衛生で、伝染病でも発生したら問題だものな)
「ふむ」
「ロン?」
考えあぐねるといった表情の廿日市に、アンナは不安そうな顔を向けた。
「ああ、大丈夫。そんな顔するな」
アンナの視線に気付いた廿日市は、彼女を安心させるように微笑んでみせる。
「取りあえず、作戦実行だ」
言うと廿日市は、鞍に掛けていたバッグから匂袋を鷲掴んで取り出し、それらを上着のポケットに分けて突っ込んだ。更に三つばかり取り出すと、それはアンナに手渡す。
「お願いしたこと、覚えているか? 」
「うん。大丈夫」
「じゃあ、頼む」
容易く換金出来るよう打ち出の小槌で地金は作った。それとは別に、オミノたちに作らせていた匂袋は商売道具として使うつもりだった。塩の値段によっては、換金するネタになるかと思ったが、香辛料や塩の扱いを見た限り恐ろしく高いものでもなさそうだ。となれば、大きさ的にも名刺代わりか物々交換に持ち込むアイテム程度が有効だろう。アンナには、調香師とは匂いを売るお仕事だと皆に分かって貰おう。と、街に来るまでに話してある。
自重する気がなく、スメハラ一歩手前くらいの香りを附加したつもりのポプリは、紐を緩めて袋の口を開けば途端に廿日市たちの周囲に華やかな花の香りを撒き散らした。
袋を開けた状態でも十分に薫るが、これを揺すって袋の中身が上下するよう混ぜると更に匂いが強まる。アンナには廿日市が街の人たちに話し掛けて情報収集している間、この匂いを撒く仕事をお願いしていた。
匂いも重要なファクターとなる屋台には、お互いにマイナスにしかならないので近付かず、花の匂いがしても問題がなさそうで店主が年配の所を狙って声をかけていく。
「すみません、ご主人」
匂袋と引き換えに、この街で商売するなら。といった決まり事を聞いていく。当たり前だが、商人ギルドや行政といった手続きが必要なら手順を踏まないと危険だからだ。
廿日市一人ならどうとでもなりそうだが、幼いアンナを危険に晒すなど言語道断と安牌を切っていく。
七軒ほど店を回ってポケットの中も空になった頃、廿日市に声を掛けてくるご婦人方が現れた。
「ちょっと待っとくれ、坊や」
「坊や……」
アンナに匂いを撒くよう願ったのは、こういったエンカウンターを望むためだったが、目算通りに進んだ事より自分が子供扱いされたことに動揺する。
(アジア人って、確かに小さくて薄いけどさ! )
努めて笑顔で応対する廿日市だが、頬が引き攣るのは否めない。
「向こうの八百屋なんだけどさ、さっきサシェを置いていってくれただろ」
「ああ、ロロさんの」
ライオンの鬣のような髭を蓄えているのに、人懐っこい笑顔が隠しきれない店主の顔が即座に浮かんだ。
声を掛けた七軒のうち三軒目に声を掛けたロロ氏が一番親身に話を聞いてくれ、更にでっち上げ成分過多の身の上話に同情し、心配してアンナに食べさせろと林檎と洋梨の間みたいな果物を匂袋と交換してくれたのだった。
廿日市が店主と話している頃、ロロ氏の奥方であるマイヤ夫人は配達に行っていたという。
そして廿日市たちと入れ替わるように店に戻った彼女は、世知辛い世の中に肩を落とした夫から「健気に行商をしている子供からサシェを貰った」と渡されたそうだ。
何事かと問い、そこで旦那から聞いた『血が繋がらない義妹を必死になって育てようとしている成人したばかりの子供の行商人』の話に義憤し、少しでも兄を助けようと知り合いの奥様方を集めて馳せ参じてくれたということだった。
「アンタのサシェを買いたいって奥さんたちを連れてきたんだ。一つ六ケントでどうだい?」
六ケントというのが高いのか安いのか廿日市には判りかねるが、さっき回った店で見た塩漬けの魚が一尾六ケントだったことを思えば、嗜好品に六ケントというのは法外な値付けなのではないかと思う。
「いいんですか? 」
元は草をむしって出来た元手がタダな物に値段をつけてくれたというのは有り難いことだ。
マイヤ夫人が連れてきてくれたご婦人方をさっと眺める。皆さん人の良さそうな柔らかな稜線をしていた。
「一つ6ケント、私とこのおばさんたちの分、四つで2シル。確かめておくれ」
動揺しないよう努めていたが、目の前に出された銀貨を受け取ろうと差し出した手が震えていたので悟られたのだろう。
廿日市を見るマイヤ夫人の目が潤み、更に優しくなった。
「大丈夫。にーちゃんがしっかりしていれば、やっていけるよ」
彼女の誠実な人柄に、嘘をついてしまったと良心が痛む。
けれど、生きていかねばならないのだ。
生きることを優先すると決めたのだから、泥も喜んで啜る。
「サシェ、四つです」
鞄の中から匂袋を取り出すとマイヤ夫人に渡した。
「家では皿に出して使うと部屋中に匂いが広がると思います。時間が経って少し香りが弱いと感じたら混ぜてください。匂いが復活します」
「へぇ、長持ちするんだね」
神様の力使って作りましたから。とは言えず、曖昧に笑って誤魔化す。
「一日の終わりに、お湯に浸かったりはしますか? 」
「浴場に行くことはあるけど、夕じゃなくて朝にだね」
「家では? 」
「それは、贅沢ってもんさ」
「ああ……」
ぐるぐると記憶をたどる。
(朝に風呂にってことは、パン屋の釜の熱で風呂を沸かしていた時代ってことか。ますます散らかり放題だな)
「使い捨てになってしまうのですが、お湯にとかして自分がそのお湯に浸かると花の匂いが体につきます。この半透明なのは岩塩なので肌もツルツルになりますよ。まぁ、保って翌日までですけど」
「そいつぁ……まるで、お貴族様みたいだね」
(貴族制度があるのか)
「ですね」
「いつか使ってみるよ」
夫人がマダムたちにサシェを配る。これで取引終了かと思っていたら世話好きな女性たちがその程度で解放してくれる筈がなかった。
「この子が妹かい? 」
ずっと話したくてうずうずとしていたのだろう。一番口が達者だと思われるご婦人が、漸く話せると半歩ばかり前に出て馬上のアンナに笑いかける。
「名前は何て言うの」
「アンナ」
「そうかい。幾つになったの」
「もうすぐ七才」
快活なマダムたちの溢れる生命力が、この市場を活気づける源なのだろう。一人が話し掛ければ、あれよあれよという間に黒駒を囲って話し出す。
「可愛い顔して」
「将来美人さんになるよ」
「お兄ちゃんと苦労したね」
「わたしは、平気。ロンが、たいへんだった」
「そうなのかい」
「うん。おじさん達に、いっぱいたたかれて、たくさん血がでた」
(アンナさーーん?!)
目を真ん丸に見開いた廿日市の表情をどう捉えたのか、マイヤ夫人は慈母の微笑みを浮かべゆっくりと頷く。他のマダムたちも目に薄っすらと涙を浮かべていた。
「大丈夫だから、いこうってつれてきてくれたの」
「そうかい。大事にされてるんだね」
大事にされてるというワードに反応したのか、アンナはエプロンの裾を掴み誇らしげに広げる。
「この服もロンがくれたの」
色々間違ってはいるが、結果としては間違っていない結論が事前の誤情報と相まって更にご婦人たちのボルテージをあげたらしい。
「そうかい。新しい服を買ってもらって良かったね」
「よく似合っているよ」
「ありがとう」
「この馬も賢そうな顔をしているね」
「黒駒は、すごーく頭がいいの」
「そうかい。飼い主に似たんだね」
褒められて、アンナも黒駒もご満悦といった顔だ。その分、ドンドンと心の距離を詰めてくるご婦人たちに廿日市の服の下では物凄い勢いで脇汗が流れていく。
「店を出すとか、出したいとか言っていたけどサシェを売るのかい? 」
それは難しい話だよ。と、マイヤ夫人の表情が語っている。
「いえ。オレ、一応調香師なんで香水とか匂玉とか……あとは、花のオイルを扱う店を出したいんですけど」
「アンタ本当に調香師だったのかい!」
だからそう言ってるじゃないですか。見た目ですか?
見た目が子供なんで眉唾だと思われましたか?
(若干、凹むなぁ……)
見るからに落ち込む廿日市に、マダム達は申し訳無さそうに顔を見合わせるのだった。
計数貨幣=数えて払うお金
ブント > プント > シル > ケント>ヘイケント>ファーケント
1ブント金貨=20プント 日本円換算で約40万円〜
1プント小金貨 =20シル 日本円換算で約2万円
1シル銀貨=12ケント 日本円換算で約1,000円
1ケント銅貨 日本円換算で約80円〜100円
1ヘイケント半貨 1/2ケント
1ファー・ケント極小貨 1/4ケント
1ブント=20プント、1プント=20シル、1シル=12ケント 固定レート。
秤量貨幣=重さで測るお金
アッサ(Assa)
高額な取引や、国を跨ぐ商売でコインの信頼性が低いときに、純金や純銀の塊を天秤で測って重さで決済する。




