episode36〜甘い想い〜
初連載の続きです。なんとか毎日投稿出来てます。ゆるく読んでいただければと思います。
花模様のアザの男の話やフラフィーの話などをして、考えに耽っていたカヌアとウィル。
ふと、この際だからとカヌアも気になっていた事を、ウィルに聞いてみようと思った。
「私、自分が怖くなったんです。昨日、ラクレを傷つけた男の首を…アザの男が止めなければ、本当に刎ねていたんではないかと思うと…あれを見たらきっとウィル様も…私に幻滅なさいます。都のレストランで車椅子の青年を助けた時も、驚いたでしょう?あの時も、私は言動や行動が…その…乱暴になってしまって」
と気まずそうに言った。
すると、ウィルは意外にも笑い飛ばしてこう言った。
「あぁ、あれか。あれは笑えたなぁ、大勢のいる場であの男に噛み付くなんて、勇敢すぎて。ふふっ格好良すぎるだろ。それに本物が目の前で見れて良かったしな」
「本物?」
「あぁ、カヌアが怒ると怖いって言うのは、前から耳にしてたからな。前に乗馬でトゥバンの丘に行った帰りに、襲われた時の事も後から報告は上がってきてたし。それに武術場でも色んな奴を相手してたんだろ?
カブラも俺に害のある人物かどうかを調べるために、カヌアに監視をつけてたみたいだったしな」
と笑って話すウィル。
(え!?し、知ってた?)
知ってるならと思い、カヌアは更に打ち明けた。
「ウィル様、私は…本当はお上品な令嬢とかではないんです。馬に乗って遠くまで走りたいし、武道だって鍛えて強くなりたい。それに頭に血が上ると言葉も乱暴に…なるん…です」
とチラッと見るが、なぜかウィルは優しく微笑みながら頷いて見ている。
「あぁそれもわかっているから。これからは全て曝け出して欲しいと思ってるんだが…」
「全て?」
「全て」
とニコニコしながら、ウィルは言う。
それにカヌアはたじろぐ。
「す、べて…」
カヌアは急に顔がかぁーっと赤くなった。
(昨日、色々曝け出したはず…覚えてない…けど)
何回も言うぞ、昨夜二人は寝ていない。
「それに俺はどんなカヌアだって受け入れる」
(ん?あれ?何だろ?何かが引っかかるな…)
とカヌアは悶々と、それはもう悶々と考えた。
とりあえず話を戻そうと思い話しを続けた。
「もう一度聞いていいですか?私の今の瞳の色は何色ですか?」
するとウィルは顔を近づけてくる。
じっと見つめて、微笑みながら言った。
「綺麗な茶色だ」
しかし目を離すことなく、ウィルの手はそのままカヌアの口元へと近づいてくる。
カヌアは真っ赤になりながら思わず目を瞑る。
(んーーーーーっ!何?何?)
すると唇の端に指の感触があり、そして手が離れた。
そっと目を開けるカヌア。
ウィルはカヌアの口元についていたチョコレートを、拭ってくれていたらしい。
しかしその指についたチョコレートをウィルは舐めた。
「うん、甘いな」
そう言いながら少年のように笑う。
(んなっ!!舐!め!た!!)
二人はかぁーっと熱くなった。
顔が真っ赤に。
(キ、キスされるかと思った…フッフフフフフフ…まさかね)
………当分チョコレートは控えたい。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
突っ走って書いているので、何かお気づきの点があればコメントの方よろしくお願いします。




