↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
33/134

episode32〜至福〜

初連載の続きです。なんとか毎日投稿出来てます。ゆるく読んでいただければと思います。



剣の手合わせを終えた後、忘れかけていた目的を果たすためにウィルはカヌアを引き留めていた。


「カヌア、少しいいか?聞きたいことがあるんだが…」


ここだと人目が多いということで、カブラと三人で隅の方へと移動した。


そして、例の紙を懐から出した。


例の人相書らしき絵だ。


「昨日、フードを被ったやつの顔を見たとカブラから聞いた。その時描いた絵なんだが、ここに模様があるな?これは一体何かわかるか?」


カヌアが顔を覗かせて見ると、言った。


「あ、これはですね、口元の右下辺りに花の模様みたいなアザがあったんです。薄くてよく見えなかったのですが…」


「昨日はそのようなこと仰ってませんでしたよね?」


とカブラが聞いてくると、カヌアは口籠もった。


(だって、カブラ様が何も聞かずに、紙を速攻懐に仕舞い込んだんだもん)


「花の模様…これは手がかりになるかもしれないな」


ウィルが少し考えるように、その人相書きを見つめていた。


すると、カヌアの視線に気が付いたウィルは、少し照れながら微笑んで聞いた。


「ん?どうした?カヌア?他にも何か…」


「あ…えと、先程の私の剣捌きはいかがでした?何か助言を頂けると嬉しいのですが…」


カヌアはウィルを真っ直ぐに見つめる。


(助言…もっと攻められたかった…)


と思ったがウィルは、それを言うのを抑えた。


「そうだな…剣を前に出す時、少しだけ下向きになるだろう?」


(え?そうなの?)


「人は剣が下向きだと避けやすいが、少し上向きだとたじろいで避けにくい。その癖を直してみてはどうかと思うんだが…まぁ時と場合によるがな」


(癖、全然気付かなかった。やっぱウィル様はすごいなー)


「はい!的確なご助言ありがとうございます!それにしてもよく見てらっしゃいますね」


とカヌアが言うと、また照れながらウィルは言う。


絶対邪魔が入るやつだ。


「そ、それは…カヌアが…好…」 


「カヌア様ぁぁあ!」


ほらね。


遠くの方から何やら癒される可愛らしい声が聞こえた。


「ニーナ様だ!」


「ニーナ王女だ!」


「天使だ!」


(右に同じ!)


とカヌア含め、その場にいたほとんどの者が笑顔になり、そしてデレ〜と力が抜けるような状態になった。


(あいつの持つこのスキルは一体どこで覚えたんだ?)


とウィルは思った。


すると、ニーナは一直線にカヌアに抱きついた。


周りの男の目がこちらに強く向いている。 


その中にサラの目もあった。


人数分のフラフィーもこちらを向いていた。


(嬉しい…でも皆さん、女同士ですよー?そしてなぜサラもこっちを?)


サラ本人は無表情だが、フラフィーが嫉妬で狂っていた。


「こんな臭…危ないところへどうしました?剣も飛び交ってますし」


と、カヌアはニーナの身を案じて、野獣達の手と視線の届かない所まで移動させた。


それにウィル達もなぜかついてくる。


サラは相変わらず、少し離れた所でこちらを見ている。


「本日はカヌア様とお兄様達が、剣術を嗜むとお聞きしたので…わたくし、応援しようと思いまして、差し入れを持って参りました」


(それにしては情報早いな。そんでその‘達‘にはカブラ様も含まれてるんだろーなー)


とカヌアは思ったが、嬉しいので何でも良しとした。


すると、大量のパンやフルーツが入ったバスケットを、ニーナ専属の侍女たちが持って来ていた。


「良かったら、皆様の分もございますので、少し休憩なされてはいかがでしょう」


とニーナはその場にいた練習生達にも声をかけた。


((((本物の天使ー))))


天使のおかげで心が一つになった。


「はい!これはカヌア様達の分です!」


とニーナから十人前ほどの、特製サンドイッチ等が入ったバスケットを渡された。


「あ、ありがとうございます。美味しく頂きますね」


とカヌアは言うと、ふと思った。


(私を男だと思ってないよね?私たち三人で、こんなに食べれないよ?絶対…あ!そうだ!)


とカヌアは何か思い立ったか、少し離れたところにいたサラを呼んだ。


するとサラは瞬足でこちらに来た。


「ニーナ様!こちら、サラと申します。この場で新たにできた大切な友です」


(大切な友…。たいせつなとも…たいせつな…)


カヌアにそう紹介され、サラは嬉し過ぎて気を失いかけていた。


ハッと我に返ると、ひざまづいて冷静に挨拶した。


「ご機嫌麗しゅうございます、ニーナ王女様。わたくし、この剣術場において練習の場を借りておりますサラ・ブーディ・リーヴナンドと申します。以後お見知り置きを」


騎士のような素晴らしい挨拶をしたサラは、とても優雅に見えた。


「そんな!固いわ!カヌア様のお友達なら、わたくしとも仲良くして下さいね」


(天使…)


とサラのフラフィーも頬を赤く染めていた。


(それと、もう一人…)


とカヌアはそう思い、再び周りを見回した。


「お兄様!こちらでご一緒しませんか?」


とカヌアが兄のレイルを呼んだ。


王族もいるので仕方ないという様子で来たが、内心はそうでもなさそうだった。


(お兄様、クールに対応してるけど、フラフィーは正直ねー)


皆で休憩を兼ねて昼食を取った。


その後、ウィルは例のフード帽の男の事を調べるために、カブラに半ば無理やり連れていかれた。


サラは馬術へ、レイルは引き続き剣術指導に戻り、ニーナはというと色んな男性達にご挨拶をと言われ、列を成されていた。


そしてカヌアは弓を射りに移動した。


各々、目的の場所に行ったのである。

ここまで読んで頂きありがとうございました!

突っ走って書いているので、何かお気づきの点があればコメントの方よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。