適当に生活してたら、いつの間にかクソ雑魚になってた
初稿です
不定期ですがよろしくお願いします
眩しいと感じた次の瞬間には全てが終わった後だった
全身が痛みで包まれたり、時間の流れが遅く感じたり、走馬灯を見たりする暇もなく
目が覚めたら異世界である
その根拠とは、知 る か
少し眠いが、二度寝した後白いベットから降りて木の窓を開ける
朝だな、そう感じる日光が部屋に差した
そこで部屋に鏡があることに気が付いた
映るのは黒髪の少年で、瞳は青かった
これ、やっぱ異世界転生だよな
まあ、俺の体どう見ても子供だし、言葉も違ったから多分あってるだろう
どうやらどっかの貴族に転生したようで今の俺は4歳のガキなんだと
赤ん坊の頃の記憶が無いのはよく分からないがそういうこともあると受け止めておくことにした
むしろ泣かない赤ん坊として不気味がられ、殺されずに済んだと思えば運が良い方だ
それはそうとこの世界、剣も魔法もある最強テンプレ設定ってマジ?
こんなん神が俺に無双しろって言ってるようなもんじゃねーか
今世の目標は決まったッ
「俺はこの世界で無双する!」
俺の人生のリベンジが今始まった
まずは剣を極めるか
ククク、圧倒的な剣技でモブ共をなぎ倒すのは楽しいだろうなあ
ああ楽しみだ、早く修行とかしよ
とか思っていた時期が僕にもありました
「ぶぼげひゃッ」
宙を舞い、受身も取れずに土の地面に衝突、鼻がもげた
「痛えー!痛い!痛い、ちょったんま、無理変なとこ打った!」
あ、足がああああ、痛い痛い痛い
「相変わらず弱えなあ、ベルは」
そう言って俺を見下ろすのは剣の師、グラウス
ポテト色の髪をオールバックにしたおっさんだ
その笑い顔がなんかムカついた、俺がこんだけ頑張ってるっつーのによこのポテトが
「くっ、俺に剣の才は無かったか」
「おいおい、諦めんのかベル?まだ可能性はあるぜ」
「知るかっ、何度その言葉を信じて裏切られたことか、俺はもう剣は持たんッ!」
もう一生この金属触りたくねえ
俺は走って稽古から逃げ出した
忘れてはいけないがこの世界には魔法がある
火を球状にして飛ばすことができれば、水の壁を作ることもできる
要するに何でもできるのが魔法なのだ
ちなみになぜ今まで練習してこなかったかというと、単純に難しから
例えば手をかざして
「ウォーターボール」
とか言っても、魔法は発動しない
某書物によると必要なのは想像力と感覚、あとセンスらしい
つまり才能が無い奴はまず無理だし、何年も努力してようやく使えるようになるものってこと
俺もちょっと試したことはあったが、小便と間違えられただけだった
しかし、剣の才能がない俺にはこれ以外に救いは無い
頼むよ神様、俺に魔法の才能を!
というわけで14歳になった俺は魔法の属性診断のために教会に来ていた
魔法の属性とはご存知の通り、得意な魔法のことで
火水土風雷光闇とある
全属性適性にならないかなと思って待っていたら、俺の番がきた
都合の良い時だけ神に祈ったせいだろうか
丸い水晶を持ったババアによると俺の適性属性は
無だった
「ベル・クレニア、適性属性無し」
ババアの力強い声とともに、俺は崩れ落ちた
うん、詰んだ
少しでもよかったら評価やブクマよろしくお願いします