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Tの追憶  作者: あ
3/3

おかしな人

 小金井に来てから私は幼稚園の年中組に入り通園していた。しかし、私は送迎バスが苦手でよく車酔いをして吐いていた。見かねた母は私に酔い止めを行く前にくれていたのだが、途中からフリスクにすり替えられていて小さい私は味が違うなどと言っていたそうだが、母が「いや、これは酔い止めだよ」というとそれを信じていたそう。

他にも豆腐をプリンだよと言って食べさせていて、プリンじゃないと言った私に「プリンだよ」と母が言うとそれを信じて黙って食べていたそうだ。

何が言いたいかというと小さい私は意外にピュアだったらしい。


 実際、私は幼稚園の中で友達というようなものは出来ずに、基本いじめられていたのだが仲良くすれば問題ないとかいってそのいじめっ子の家に遊びに行ったりした。結局最後はダメで通園しては1対多数でけんかしてたそうだが、ある日そのいじめっ子達と喧嘩してるときにその子たちが部屋の中に逃げて扉を閉めたのでそのまま勢い良く扉の曇りガラスを殴ったら、ガラスが割れて破片がすべて部屋側に散り、逃げ遅れた子が足を切って救急車で運ばれる事態になった。(私はほぼ無傷だったのでご安心を)確かにこれだけでも印象に残る出来事なのだが、これを覚えている理由はもう一つある。けがをさせた際にガラスを殴ったため一応私も病院で診てもらうことになったのだが、迎えに来た父親はずっと笑顔だったのだ。家に帰ってからも笑顔で「お前一生残るケガさせたのか同じ目にあわせてやる」と言いながら追いかけっこをしていた。

私はその時の父親の笑顔が印象的でずっと覚えている。この日に初めて父親をおかしな人だと思った。


 実際父親は変な人で、人を叱るの時に過剰なことをするのとサイコパスさが素晴らしいシンフォニーを奏でていて、裸で外に出されたり、ベランダから逆さ釣りにされたり、etc...

貴重な体験をした。

おかげで小学校に入った私はあざを先生に指摘される度に嘘をつくことになった。しかし、いいこともある。本当に必要な時にすらっと嘘をつけるようになった。ただ、これ以降よくわからない場面でも嘘をつく癖がついてしまったのも事実だ。幸いなのはしょうもない、一瞬で嘘とわかるような嘘をつくのが結構好きになったことだ。

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