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rust day2  作者: 小林太郎
1/2

ラスト2日目

rust day3


前回様々な事が起こった。

ヘリコプターによる襲撃

損壊する家

流されるゆきちょんさん

食料問題

そこで芽生えた夢


まだまだ尽きない問題


私達4人の手探りで始まったサバイバル生活ではあったが、徐々に発展していく道具、狩猟への慣れなどの結果、食料不足は解消されつつあった。


居住に関しても、決して見てくれが良いとは言えないが、快適な住居ができつつあった。


少しの平穏が訪れた。私達には探索という欲求が芽生え始めていた。

そう、男なら誰でも一度は夢を見る航海である。


早速私は手頃なボートを求めて、浜辺を彷徨った。

程なくして、小さな4人乗りボートを見つけたのである。

エンジンは低質燃料さえ入れれば、正常に動きそうだ。これに決めよう根拠の無い私の勘がそう言っている。


小型のエンジンに燃料を入れ、エンジンを始動し家へ向けて船を走らせた。

全身で潮風を感じ、そしてこれから始まる大冒険に私は心が踊った。

きっと楽しい船旅になるに違いない。私だけがそう思っていたようだ…。


無事に家へ到着し、ゆきちょんさん、あおこに「よし行こう!」と声をかけた。

しかし思ったほど、反応は良くなかった。

行けば皆んなも楽しんでくれるはず。半ば強引に航海へと誘い出したのであった。


航海には目的が必要である。後付けとはなるが「ラージオイルリグ」へ行こうと提案した。

上手く行けば燃料が手に入るかもしれない。物資が手に入るかもしれない。

そんな淡い思いを胸に、私一人だけが心を躍らせていた。


ラージオイルリグに向けて船を走らせた。

途中海に散乱する資材を確保しながら進んだ。

海中に転落してみたり、船から落ちる者がいたり、和気あいあいと船旅を楽しむ事ができた。


穏やかな海に、私達3人は船を走らせた。

程なくして、遠目に見ても巨大と解る施設が見えてきた。近づくにつれてその施設の巨大さが実感できる。まさにラージ、巨大な原油採取施設が目の前に現れた。

それと同時に人影も見える。

警備員?作業員?事前情報も無く来てしまった私達は警戒を強めた。


しばらく遠目から観察し、ゆっくり船を進めた。


「バババババン」


突如銃声が響いた。


ラージオイルリグからの発泡された!


操船していた私はスロットルを全開にし、回避行動を図った。


「ドボーン」


そんな音が聞こえた様な気がした。

銃声を浴びて必死に逃げ被弾を避ける位置まで辿り着くと

「あおこがいない」


銃声と共に聞こえた「ドボーン」はあおこが海中に転落した音だっただ。


あおこはラージオイルリグの柱にしがみ付いていた、

あおこの悲鳴が聞こえる。

しかし私達も被弾を避けるため近づくに事ができない。


程なくして、あおこは海の藻屑となった…。


あおこの救出を諦めた私達は帰路についた。


先に藻屑となったあおこが、びしょびしょで出迎えてくれた。


私達の初めての航海はあおこを犠牲にし失敗に終わったのだ。


私は失敗を、失敗のままで終わらせるのはなく、次に繋げるべきだと考える派であり、次の航海へ向けて画策しだした。


コメント欄の噂で、「海に浮かぶペットボトルの下には財宝が存在するらしい」

そう聞いて私は早速行動に移した。

海底に潜る為の潜水具を2人分揃えたのだ。


あおこを誘いお宝探しに出かけた。

海に浮かぶペットボトル…。そんな物があるのか?半信半疑で大海原に乗り出すと。

それはすぐに見つかった。

早速私達は潜水具に着替えて、海中に身を乗り出した。

ブクブクと上がる気泡が私自身を映し出す。

しばらく潜ると沈没船が見えてきた。

周りには沢山の魚が泳ぎ回り、まるで沈没船をレイアウトした水槽の様であった。

そんな事を思いつつも、酸素の量は決まっている。

私達は急いでお宝を捜索し出した。


船上にある物資を固定してある紐をほどき浮かばせる。

それらを海面で回収する作業である。

最初はぎこちない手付きであったが、次第に慣れてくる。

しばらく宝探し?回収作業?を行い、潜水に自信を付けた私達は一定の作業を終えて帰路へとついた。

帰路の途中。次の目的地を決定した。


「海底リグ」である。


もともと地図上では存在を確認していたが、謎の施設である。

海底にあるらしい何か。

以前の私達なら海底に潜る術も無く、行く気すらならない場所であったが。

今は違う。潜水に自信を付けた私達なら、行く事は不可能では無い。


遠く北東の沖にある謎の施設「海底リグ」へ向けて出発だ!


何を準備するといいのか?潜水具だけあればいいのか?

行くと決まったら行動は早い。バタバタと支度を済ませてあおこと私は船に飛び乗った。


心地よいエンジン音と全身で受ける潮風が気持ちよく。海底リグという未知への探索に心が踊った。

移動時間は楽しくあっという間に過ぎた。


目的地と思われる洋上に辿り着き。

早速潜水を開始した。

ブクブクブク


今回は前回の沈没船探索と違い、深い海の底を目指す。

暗い海の底から、うっすらと光と影が見えてきた。

その影はクダというか蛇というかみみずというか…。

まるでアリの巣の様に、管状の長い通路が組み合わさり構成された施設だ。

恐らく中に入ると迷路であろう。そう察しはつく。


あおこと私は入り口を探してさまよった。

施設の中には空気がありそうだ。

そうであるなら、入り口は建造物の下面にあるはずだ。

そうでなければ空気が漏れ出してしまう。

そう思いつつ入り口を探していると、建造物下面に案の定入り口が見つかった。


何も考えず入り口から施設に入った。

そして我に帰った。

「誰かいるのでは?」

誰が何の目的で作った施設なのか?

今も使われている施設なのか?

何も情報が無いのである。


しかし足を踏み入れた私とあおこは確信した。

灯りが付いている。誰かがいる!


おもむろに私は唯一の武器である弓矢を構えた。


警戒を強めたのだ。

私達が侵入者である事を自覚した、誰かがいるなら侵入者には容赦はしないであろう。


その時遠くで足音が聞こえた。

誰かが、何かがこちらへ近づいて来る。


トントントン


徐々に足音が近づいて来る。


ギリギリギリ

弓矢を強く握りしめた。


人影が見えた。今だ!


私は弦と矢をおさえた手を離し。矢を放った。


グサリと鈍い音が聞こえた。


それと同時に発砲音が施設内に響き渡った。

バババババン


人影は銃を乱射しながら和達たちに近づいて来る。

私も必死に矢で応戦をする。


数発の矢が放たれた後、銃声はやんだ。人影を倒したのだ。


倒せた…。


いや敵は一人とは限らない。手持ちの武器は弓矢のみである。

あおこと私は逃げ出す事を決めて、入って来た入り口から海底に飛び込んだ。


追手は居なそうだ。船の近くまで来て安心を確信した。


帰宅後はしばらく資材収集作業を続けた。時にはあおこにバケツで水をかけてみたり。寝ているゆきちょんさんに、バケツで水をかけてみたり。和気あいあいとしていた。


時たま上空でヘリコプターの音が聞こえた。

そんな時私達は、前回の教訓から家でひっそりと身を隠すのであった。


ヘリコプターの音が遠のいて安全が確認されてから、外での活動を開始する。

まるでそれがこの地での決まり事かのように、自然と行動する事が身についていた。


しかしある時ヘリコプターが突然現れた。私はヘリコプターの音に気がつくのに遅れ、バス停に取り残されてしまった。

上空から激しい銃撃が私を襲う。続け様にロケットが私の横で大爆発を起こした。つづて2発。あまりにも激しい音に鼓膜が破けそうであった。

バババババン

ドゴーン

ドゴーン


私も手に持つピストルで応戦するが、届いているのかすら分からない。

必死に抵抗するも虚しく、私は力尽きてしまった。


幸にして他の仲間や、住居には影響が及ばなかった。


ヘリコプターという高度に発展した文明。

私たちはまだまだ少し海に潜れる原人なのだ。


そこから機械に興味を持った私は、近場にある壊れた車をいじり出した。


部品を探して、あちらこちらへ

時には皆んなに、こんな形の物見かけたら教えてとお願いをした。


そして完成したのが「マイティーボーイ」

ブロロンと音をあげて動き出した。

荷台付きである。これで収集作業を行うと効率化が図れそうだ。


皆んなで遠くへドライブに行こう。

いや、まてよ?

この車は2人乗りだった。


4人乗りが必要だ、要領を得た私はすぐに

「ビックマイティーボーイ」を完成させた。


ドライブに行こう。

ガソリンスタンドへ行かないかい?


あおこ、たま、私の3人でドライブに行く事が決定した。

もちろん運転手は私である。


早速車に乗り込みエンジンを始動!

後ろの席から女子トークが聞こえてきた。

「景色が全然見えない。」

そうであるこの「ビックマイティーボーイ」は板金装甲車なのだ。

ヘリコプターからの攻撃にも耐えるために、窓ガラスにも装甲が取り付けられている。

安全性を確保する代わりに、ドライブで大きな楽しみである景色を見る事がが失われた。


途中で目的地が変更になった、ガソリンスタンドからスクラップ工場に。

真っ直ぐな道を進み、交差点を右折したところで馬が見つかった。

馬は大事な移動手段。あおこは馬を確保するために車を降りた。

私とたまは車で、あおこは馬でスクラップ工場へ

先に出発した私たちを、あっさりと馬に乗るあおこが追い越した。



この車遅い…。


馬の方が断然早い。

しかも車は低質燃料を消費する。


まぁあまり考えずに今は、ドライブを楽しもう。


道中夜になってしまった。

もともと見えづらい窓で外は暗い。

たまちゃんのナビを元にハンドルを切る。

グネグネ道があと3回続きま〜す。


とある曲がり角をまがると、スクラップの山が見えてきた。

先に到着していたあおこは散策を始めていた。

「ここにパンツの死体がある!」


パンツの死体?

パンツが死体?

パンツが落ちているのか、それともパンツを履いた死体なのか。


答えは後者で、スクラップ工場にパンツ1枚の死体があったのだ。


その時は何も疑問に思わなかった…。


我々も車で到着し散策を始めた。


様々なスクラップが、機械で粉砕される場所のようだ。

大きなベルトコンベアー、巨大なクレーン。どうやって運んだのか解らないスクラップとして置かれている超巨大アンテナ。


様々な物がある。

私が大きなクラッシャーを発見した。

そして足を滑らせた。


案の定ミンチになった。


うっかりさんをさらけ出してしまい、少し恥ずかしい感じになったが

その直後

悲鳴が聞こえた。

たまちゃんが猪に殺された

続け様に

あおこが熊に襲われた

3人とも死亡してしまったのだ。


パンツの時点で気がつくべきであった。

ここは危険地帯なのだ。


私達はすぐに死体回収作業に取り掛かった。

各々が自身の死体を回収するのである。


ボロボロになった私達は手分けをして死体を回収し帰路に着くのであった。

あおこは馬で1人で帰り、私とたまちゃんは車で帰宅。


家までの直線道路を車を走らせる。

突然目の前に人が現れた。


そいつは手に必死に動かして最終的には拳銃を持っのだ。

パンパンパン

銃声が響いた。

同時にカンカンカン

装甲車に当たった銃弾は確実に弾かれた。


装甲車で良かった。しかし間違いなく車の耐久性が落ちて煙が上がり始めた。


このままではまずい。そう思った私は鉱業所建物の影に車を隠して、すぐに車を飛び降り持っていたショットガンを構えた。

一瞬見えた人影は2つ。

私は手前の草陰に隠れた人に向かいショットガンを放った。

しかし同時に相手も銃を発射し私は地面へと倒れてしまった。


車に残されたたまちゃんは急遽ハンドルをを握りしめ、その場から逃走を図る。

私の死体にその2人組が集まっている間にたまちゃんは逃げ出したのだ。

途中、木に挟まり動けなくなりながらもたまちゃんは生き延びる事ができた。


私は再び死体の元へと走った。


死体には何も残っていなかった。


また道中彼らに遭遇する事はなかった。


それと同じ頃、ひらりん原人が近所に引っ越ししてきた。

彼は経験者であり、この土地に精通していた。

引っ越し直後手際良く家を建て始め、1人で資材の確保にも奔走していた。


しかしそんなベテランの彼が

2人組に襲われたのである。

家も壊されてしまった。


私達に戦慄が走った。


私たちも襲われて、家が壊されるのではないか?


あおこと私は銃を構えて、矢倉に登った。

見知らぬ人が家の前に現れた。

私はすかさずリボルバーを発射させた。


バーン


その見知らぬ人は崖上へと逃げて行った。


家から少し離れた場所で、リサイクル作業をしていたたまちゃんが。

「近くで馬の足音が聞こえる」


馬に乗った他の敵がいる。


徒歩の敵と騎乗した敵が少なくても2人はいる。



戦うか?資材を持って逃げ出すか?


私達は選択を迫られた。

しかも急いで決断しなければならない。

こういう選択は初めてである。しかも今すぐ決断しなければならない。

迷っている暇はない。

全員が始めての経験であるが、敵がもうそこまで来ている。

3秒後に襲われるかもしれない。


船で沖に避難しよう。

そう決まると動き出すのは早かった。


あおことたまちゃんは貴重品をかき集めだした。

あれやこれや、ドタバタと襲われるかもしれない恐怖と混乱の中

なんとか荷物を抱えて3人で船に乗り込んだ。


もう夜である。


寒く暗い海の上。

沖合から私たちは双眼鏡で愛する家を見つめる。


ざぁざぁ〜


波の音だけが聞こえてくる。



しばらくすると日が上り始めた、どうやら彼らは帰ったようだ。

襲撃が行われていないのを確認し船を家に向けて進めた。


ほっと胸を撫で下ろし、皆は安心したようだ。


そしていつもの生活に戻るはずだった…。



近くに引っ越して来たひらりんさんは、少し離れた所に拠点を建てた。


「2人組に襲われた」


また彼らだ。


いつまでも怯えて生活は出来ない。

平和な生活を守るために戦うのだ。


私とあおこ、そして駆けつけたゆきちょんさんは


ひらりんさんを守るために、自分達の生活を守るために

ボートに飛び乗った。


ボートを走らせていると、ボートが浅瀬に乗り上げてしまった。

3人でボートを押していると。


とある拠点が目についた


突如拠点の陰から人が現れた。

とっさに臨戦態勢に入り、拠点の左右から攻め込む

どうやら見えた人影は家の中に入ったようだ。


家の中からはゴソゴソと音が聞こえる


いる。


しかも2人


ここがアジトだ


あおことゆきちょんさんは、その拠点の2階に上り木製の柵を壊し始めた。

私は家のドア前で敵が出てこないか見張る。


ドアが開いた


同時に発砲した。


やり損ねた。


2度3度ドアの開け閉めでの交戦が行われて


私は矢で撃ち抜かれて倒れ込んだ。


2階から二人が降りて来て乱戦状態となった。


1人、2人と倒されて私たちは殺されてしまった。


私は死体の元に戻ろうと走った。


敵の拠点が見える場所まで来ると。


敵が2人目視できた。

すると敵が話しかけてきた。

英語だ



聞き覚えのある声だ


そうだ台湾女子「M」の声だ。


私は彼女たちに話しかけた。


そこにゆきちょんさん、あおこも駆けつけた。

何故かあおこだけ襲われて、再び殺された。


その隙にゆきちょんさんが、Mの家に忍び込んだ


私は彼女たちと会話を続け、無害である。家を壊して申し訳ない。

と会話を続けた。


ゆきちょんさんから

「鍵を盗んだ」との報告がはいる。



撤収する時だ!


私達は帰宅して作戦をねった。


もう今日は遅い。


明日彼らの家を襲撃しよう。


そして3日目が始まる。



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