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____人生ってヤツを考えると、無性に面倒くさくなって生きるのをやめたくなる。

あと何年生きられるかも分からないのに、目標とか将来の夢とか……そういうのを決めるのはいいけど、それが叶う保証はない。叶っても、叶った瞬間に死ぬ可能性だってあるのに、何を頑張れっていうんだ。

僕たちに明日は、保証されていない。


「働く」

人は、何のために働くのか?

その答えとして、よく口にされる「生きていくため」って言葉……これが模範解答なんだろうけど、その答えでは僕は納得がいかない。


「ご飯を食べるためには、服を買うためには、好きなことにお金を使うには働いてお金をもらわなければならないのよ」

なんて言われたとして……

じゃあご飯を食べなければ服を着なければ?

好きなことにお金を一切使わなければ?

それは働かなくていいことになるよね。


服は、働くから必要なわけでさ、食事は生きていくために必要なわけでさ。水道代とか電気代だとか家賃だとか……全て生きるためにお金を使っている。


ってことは生きるために働くんじゃなくて、働くために生きてるんじゃないのかな?

だって、大半の人は週の3分の2は仕事をしているわけでしょ? それは学生も同じだけど、趣味や好きなことに使うにしては、休みが少なすぎるよ。


「結婚」

まだ、僕の周り的には結婚が「善」で離婚や独身が「悪」って風習だけど、結婚をすることがなぜ偉いのか?

僕の叔母さんは独身のキャリアウーマンだが、結婚を1度も経験してないってだけで、「かわいそうね」と同情されている。かわいそうねって、叔母さんはその事で悩んでいるようには全く見えないけど。


いつかの何かのテレビ番組で、偉い学者とやらが、こんなことを言っていたことを思い出した。

「人類の生きる目的は子孫を残すことです」

じゃあさ、日本史も数学も勉強する必要はないよね? 人間は子孫さえ残せばいいんだから。学校は勉強する施設ではなく、婚活のパーティー会場にすべきだ。


円滑な会話や相手の気持ちを思いやるために国語系は必要としよう。夏目漱石や太宰治のような文豪の小説を読む必要はあるとは思えないけど。

体育は、アレをやるための体力をつけるとすれば必要だろう。

理科は化学は必要ない、生物だけでいい。それも人間を中心的にやろう。

世界史? 日本史? 必要ない、必要ない。

大化の改新が何年に起こったか、織田信長が死んだ寺はどこだとかそんなことが、子孫を残すためにどう役立つっていうんだ。


それでいいはずなのに僕らは、二次関数やら、江戸幕府が崩壊までの道のりやらを学ばなければならない。 


「進路」

こいつが本当に厄介だ。

進学するのか就職するのか。まずそれを決めなければならない。どちらが正解だなんて教えてくれる占い師はいない。

それを決めた後、では、どこに進学するのか、どこに就職するのかを決めなければならない。

「はい、決めて下さい」っていわれてもそんな簡単に決められるわけがない。何で判断してもいいか分からない中で、判断を問われても……

それに、仮に決めたところで、応援してもらえるかもわからないし、その思いは、必ずしも叶うわけではない。試験というものがあって、それに合格しなければならない。そのために面接のための嘘つく練習と、筆記試験でいい点を取るために勉強しなければならない。


この時期から進路 進路と先生が口うるさくなる。何回も言わなくたって聞こえてるし、分かってるよ。


「はーい、よく聞けー、進路のプリント、必ずし第3希望まで記入して、3日後の朝までには提出するように」

「期限は厳守な。絶対に守れよ~守れなかったヤツ、取りに帰らせるからな~」

____だからさ、決めれるわけないじゃんよ。そんなすぐにはさ。どれを選ぶことが正解なのかも分からないし、やってみたい仕事とかもそんなにはない。そもそもどれくらいの数の仕事があるかも分からないし。勉強についても、やりたいともやりたくないとも思わない。やらなくていいならやらない方がいいけど。


だから、どっちを選べばいいのかが分からず、進学か就職すらも決められない。進学を選んだとしても、その先にあるのは、就職だ。進学したら、進路の幅は広がるよ。いや、それもいい迷惑だ。変に選択肢を増やされたところで、この問題は解決するような事ではない。 


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