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人のクセして何が神!  作者: 黒露 れい
前日譚
2/19

~観客席より~

  開始の合図と共に五階席の少女は指を鳴らした。すると五階席の二人が、二位の素路咲の下へ移動する。


  「それじゃあ、来夢派はここでみんなで見物しよっか!」


  快活な少女、高沢瑠新(たかさわるに)の声に先程まで広かった居場所を奪われた二位が苦言を呈する。


  「おい高沢! いくらお前の〈空間神(くうかんしん)〉が便利だからって人を巻き込むんじゃねぇっ!て、てか俺をお前らの派閥に勝手に入れんな!」


  「最近は過激派が多いから素路咲くんみたいに来夢を学園一位って認めてるだけでもコッチ側だと思うけどねぇ?」


  「別に認めてねぇよ!あとそれ飲まないなら簒奪させて貰うわ」


  「あ、ちょっとそれーー」


  素路咲が手を翳すとオレンジジュースが素路咲の手中に収まる。これは彼の()()()()()()()()()()()物の動きだ。そして煽る様にソレを飲み干した。


  「素路咲、終わったらちょっと家に来て、ね?」


  明るいトーンとは打って変わって殺気の篭った声を出した高沢と戦闘をする気満々で腕を捲る学園二位を宥める声が一つ。


  「いつ見ても喧嘩が絶えなさすぎだろお前ら……」


  緋流朱乃、片目を眼帯で覆った少女だ。


  「はーい!朱乃ちゃん!」


  素直に殺気を消す高沢に対して素路咲は納得がいかないといった様子で後ろの少女を見た。


  「はぁ、お前もいたのか中二眼帯女……」


  「誰が中二眼帯女じゃぁぁぁ!」


  手に持っていたグラスをその頭に思いっ切り叩きつけて腕で彼を締め上げる。


  「ささ、瑠新はゆっくり彼氏サンの晴れ舞台見てて、私はコイツに三途の川何回か見せたらじっくり観戦するから」


  素路咲の座席を奪い取り高沢が席に着くとちょうど画面内で戦闘が開始した。

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