GHQを震撼させた一通の手紙 (2)
私の親族は、GHQから手紙を書くように命令されました。
その原因は、親族のもとへ手紙が来たからです。差出人は、親族の奥さんでした。
私の親族は巣鴨プリズンにぶち込まれていました。
巣鴨プリズンでは、検閲が行われていました。
もちろん、当時には日本国憲法がすでに制定されていて、検閲は禁止されています。
でも、戦争で負けたために、アメリカ無双が横行して、好き勝手が行われていたのです。
アメリカ無双は、憲法さえも無視できるのです。
検閲もやりたい放題です。
手紙が来たら、受取人が読む前に、検閲担当者が見るのです。
そこで合格しないと、巣鴨プリズンの受刑者には届きません。
もちろん、検閲側にも言い訳はありました。
自殺防止
です。
東條英機が狂言自殺未遂なんかやらかしてくれるから、日本人を監視する大義名分を与えちゃったじゃないですか。
そんなにアメリカを利したかったんですかね?
どうしても、アメリカを勝たせたかったんですかね?
完璧な出来レース
です。
東條クラスが自殺してくれれば、
自殺防止を理由に好き勝手出来る
なんて誰でも読めますよね。
生きて虜囚の辱めを受けず
アメリカは助かったでしょうね。
実はアメリカも食糧難になったそうで。
肉の代わりに豆腐を食べたのだとか。
そのため、豆腐のイメージが、アメリカで悪くなってしまい、日本食が人気になるのを遅らせたとか。
何十万(もっと多いかも)という日本人が、捕虜になっていたら、莫大な負担だったでしょうね。
それに、日本人捕虜が大量にいれば、大きな問題が起きたでしょうね。
そうなれば、東京裁判を開けません。
戦陣訓が出たのは、真珠湾攻撃の十一ヶ月前。
まあ、その頃には、アメリカに負けた後の計画も出来ていたんでしょう。
そうでなければ、戦争そのものを行えません。
あらゆる展開に合わせて、シュミレートされていたハズです。
戦陣訓が出たのが、十一ヶ月前だから、アメリカ戦は想定していない
よく、そんな嘘を信じる人がいるものです。
まあ、そんなわけで、私の親族の奥さんが書いた手紙が、先にGHQに読まれてしまい、
GHQは対応策をとらねばならなくなったのです。
その手紙の内容とは、
戦犯が出たので、一家心中して、お詫びするしかない
と、祖父が言い出した
というものです。
これ、どうやって対応するんですかね?
超難問ですよ。
実は、これがアメリカが最も恐れていたことなのです。
何を恐れていたかわかりますよね?
反省
です。
アメリカが日本人にされて一番困ることは、戦争に関して反省されることです。
石原莞爾という出来レースの天才がいて、
戦犯じゃないのに、東京裁判にしゃしゃり出て、
アメリカが一番望む答えを、一生懸命主張していました。
戦犯にならないわけですよね。
アメリカが日本人に主張してもらいたいのは、
日本は悪くない
アメリカが悪いんだ
これです。
だって、これを、アメリカ人が聞いて、
ああ、日本は悪くないんだ
悪いのはアメリカなんだ
って、思うわけないでしょう。
逆に、悪いのは日本だ、と、思うだけです。
日本人が反省しないから、アメリカ人は日本人を悪役に出来るんです。
なろうの小説で悪役が反省してしまったら、どうするんですか?
でも、
日本人は戦争を反省している。
戦犯もいるが、その家族が一家心中して、その罪を償った。
これを、アメリカ人が聞いたら、どう思いますか?
微妙ですよね。
でも、自信を持って、
アメリカは正しい
とは、言えなくなってしまいます。
そうなれば、原爆の話も、当然出て来ちゃいますからね。
今も、戦争のことを反省すると、
自虐史観と呼ばれ、まるで悪い事のように言う人がいますが、
その人達が何をしたいのかは、わかりますよね。
私の親族の奥さん、GHQに通っていて、
GHQが何を望んでいて、
何を恐れている
か、嗅ぎ取って来たんでしょうね。
本当に、女は恐ろしいです。
そうでなければ、公の場で、
東京裁判は復讐裁判
なんて、言えませんものね。
こう言えば、GHQが喜ぶことを知っていたのです。
そして、GHQが一番動揺することを、
検閲されているのを知りながら、
手紙に書いたのです。




