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出会い(2)
ペケペケなら文字数多いのに、普通なら少ない。なんでだろ?
夕食を食べ終え、ライトは摘んできた茶葉を湯で注ぎ、マイカップに淹れ、飲んでいく。
「ふぅ……」
コトンと、マイカップをテーブルに起き、そのテーブルの上に置いている本を読んでいく。一枚、一枚とページを捲る。
「…………」
静かな夜。何気にライトは、こういう時間は好きだ。本を読んでいると、その"世界"にいるような感覚に陥るからだ。
それは、ライトにとっての日課である。やがて、明かりの蝋燭が底にいき、明かりが消える。そうなると、ライトは読んでいた本を栞で挟み、本を閉じる。
「今日はここまでにしよう……」
軽く欠伸をし、ライトは寝室に向かい、ベッドに潜り込んだ。
このトグス村はラグクラフト大陸の西側の端にある小さな村で、農業とかが盛んだ。野菜を作っては売っていくというのが、日常茶飯事である。さらに、トグス村から北東に向かうと港町・ラグランがある。トグス村から南西に向かえば、ラグクラフト大陸の中心部である王都・クラフトがある。ラグランとクラフトの中心部にあるこのトグス村は賑わっている。