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魔法少女ガラミン  作者: からっかす
6話 未定
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問題のすり替え

 学園3番目の派閥の長である片奈 麻奈加は、補習に遅れてきた美由を苦々しい思いで見ていた。

 『遅刻の対応のしかた。気品のかけらも無い。私の目にはあの女は下品にしか見えない。あんな下品な女に「おねぇえ様」の称号は似合わない。少なくとも私はあんな下品の女に並ばれるのは絶対嫌。』

 実際の処、片奈は美由に負けている部分が多い、成績ではかなり差がついているし、運動でもわずかに劣っている。まあ、運動でも本当はかなり差がついているのだが、目立つ事が嫌なのと競争心が欠けている美由が体育の時間に本気を出してないだけなのだが。女子内での人気は今は美由の方が少し上だったりする。

 片奈が勝っているのは、家柄と家が金持ちな処と、気品とセレブ女性的な美しさであった。

 おねぇえ様の重要な要素は家柄と気品とセレブ的な美しさと考えている片奈にとって、どことなく、少年っぽい、ファッションにもこだわらない美由がおねぇえ様にふさわしいとは思えなかった。

 『それにしても、須王寺さんが、あの女が「おねぇえ様」になる事を須王寺さんが期待していて、あの女こそ自分のライバルだと言ったとかいう噂が流れている。もし、本当だったとして、あんな女のどこが良いというの?ああ、頭にくることばかり。』

 片奈はイライラしていた。彼女もまた3年の中間テストの洗礼を浴びて、点数をかなり落としていた。実際のところ美由以上に点数を落としている。

 テストの点数は派閥の長を務めるには結構重要で、馬鹿と認定されると下の人たちが言う事を聞かなくなり、最後には派閥の破綻か、自分の地位を誰かに奪われる可能性が出てくる。

 その焦りを解消するためには、本来、自分で努力して成績をあげるべきなのだが、美由にその焦りの責任を付け替えようしていた。

 『あの女が「おねぇえ様」になるなんて、私は絶対に許せない。でも、どうすればいいの?自分の派閥の女子をまた使い、あの女を脅してやめさせるか?イヤ。自分の派閥の人間を中心に動かせば前の様に噂になり、自分の地位を脅かしかねない。指輪をまたはめるのはどうだろう?イヤ。あの苦痛はもうイヤだ。何か良い手は無いの?』

 

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