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魔法少女ガラミン  作者: からっかす
5話 カメとウサギ
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勝負開始前

 二匹と女子高生二人は、雨の中、海岸へとやって来た。

 海岸線沿って、車2台が何とか通れそうなアスファルトの道路が続いており、その道に沿って1m半程の防波堤も続いていた。道路の反対側には灰色の砂浜がずっと続いていた。

 ここは海岸で雨が『しとしと』と降っているのだが、今日は風があまりなく、海もそこまで荒れてない。

 今、4人が居る場所は、港の近くなので砂浜には船や漁に使う道具が置かれていた。

 港から少し離れたところは何も無く砂浜が続いている。少し遠くの方には岩場も見える。

 ウサギ主は少し遠くの岩場を指す。

 「あそこが多分、待ち合わせ場所だろう。ここからでは見えないが、あそこに鳥居と(やしろ)がある。」

 みんなでその(やしろ)に向かって歩きはじめた。

 美由は道路を歩いた。

 朋と彼女の頭の上にのっている蛙主は防波堤の上を歩く。

 ウサギ主は修行のためだと言って、砂浜を走って先に(やしろ)へと向う。

 『ウサギ主、今日も元気だなぁあ。』

 みんなが鳥居の前に集まった処で、カメが海からあがってきた。

 「何だ、あんた達もう来てたのか?というか、今日は雨だから、こなくて不戦勝で勝利するつもりでいたのに。」

 『何て、志の低いカメなんだろう・・・。』

 「ふん、この程度の雨を理由に負けられるか。早くはじめよう。コースを説明せい。」

 「この鳥居から、港へと行き、またここの鳥居へと戻ってくる。鳥居を先に抜けたものが勝者だ。泳いでも良いし、砂浜を走っても良い。防波堤の上でも良い。ただ、道路に出れば負けだ。」

 『泳ぐって・・・。この勝負はかけっこでは無かったのか?』

 「よかろう。」

 ウサギ主は相手の提案をあっさり呑む。

 『いいのか?ウサギ主。まあ、やると言っている本人が良いと言っているんだから。口出しはしないけど。』

 「審判は、この魔法少女とカエルがつとめる。ゴール地点は魔法少女がカエルは港の方で折り返し地点の置物とする。いいな?」

 「わかった。」

 「カエル。先に港に行って、適当なところに座っておれ。」

 「勝手に決めおって。まあ、折り返し地点が決まっておらんとな。カメに配慮して海の近くにいることにするぞ。」

 「好きにしろ。」

 蛙主は姿を消す。

 朋が話し始める

 「ウサギさん、ずいぶん自信があるんですね。」

 「みたいだねぇえ」

 「カメさんがんばってください。足が遅いものとして応援します。」

 「おうよ。」

 カメは前足を上げ、朋の応援に答える。

 「美由が手をあげる。では、位置について。」

 カメは鳥居からすぐ、海に飛び込める位置につく、ウサギ主は砂浜を行くようだ。

 『うーん。本当に節操が無いカメだな・・・。そんなに勝ちたいのだろうか?』

 「よーい、ドン」

 そう言って美由は手を下ろした。

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