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桐野と幽霊

 自分の家の玄関口で、桐野と会ってすぐに取り憑かれいる事を指摘され美由は焦った。

 『幾ら見える目を持っているからとは言え、いきなりですか?』

 「な、な、何の事でしょうか?」

 「ほら、あなたに抱きつきながら、満面の笑顔で手を振っている、そこのセーラー服を着た女の子。」

 「はい?」

 美由も彼女を見る。存在を最大限に引き上げいるのか、いつもよりくっきり見えるぐらいだ。

 「ちょ、ちょっと、何をしてるんですか。」

 「何って、挨拶。」

 「彼女は見えると言ったじゃないですか。」

 「ええ。だって、お友達はいっぱい居た方が楽しいし。密かに隠れて、怪しいオーラを察知されて怖がられるより、フレンドリーに接した方がお友達になれる可能性高いじゃん。」

 「へぇえ。この子、しゃべれるんだ。幽霊とお話しするのって、何か新鮮。」

 「私、本田美佐子よろしくね。」

 『っへ?初めて名前聞いた。』

 「これはご丁寧に私は・・。」

 「桐野さんでしょ?さっき、この『桜間』さんだっけか?から聞いたんだ。下の名前は何て言うの?」

 「舞奈よ。桐野舞奈。」

 「よろしくね。舞奈ちゃん。」

 「私は美佐ちゃんと呼ぼうかな?」

 「ねぇねぇ。桜間さんの下の名前はなに?」

 「美由です。」

 「じゃあ美由ちゃんだね。」

 「桜間さんって、自分が取り憑りつかれている相手の名前も知らなかったんだ。というか、名乗ってもいなかったのね。」

 「さっき、取り憑かれたばかりなので、そのー。」

 「まあ、良いわ。詳しい話は学校に行きながら話ましょ。」

 「久しぶりの登校楽しみ。」

 「はぁあ。」

 美由は大きく溜息をついた。



 「まさか、桜間さんが幽霊に取り憑かれているとはね。」

 桐野が流し目で美由を見ながらそう言った。

 「私も、まさか人生で霊に取り憑かれる事があるとは思いませんでした。」

 「で、何で取り憑かれたの?」

 「それは、えーと。今朝、体力造りのため走っていたら、突然、彼女に取り憑かれたとしか。」

 「そうそう。彼女の前には猫に取り憑いていたんだけど、何か、取り憑いたら面白そうだなぁあと思える子がいたんで取り憑いてみたんだ。」

 「ああ、分かるかも、私も桜間さんが目の前を走っていていたら取り憑いちゃうかも。」

 『何故・・・。』

 「そうでしょ。見えるし、会話も出来るし、面白いし。一緒に居てかなり楽しめそうだと、直感したの。」

 「納得。納得。」

 『その理屈で何故、納得できるんだろう?桐野さんは?』

 「だったら、しばらくは、桜間さんに取り憑いているって事?」

 「うーん。どうだろう?私にも色々とあるからなぁあ。今日までかもしれないし、しばらく、いるかもしれないし。良く分かんない。」

 「ええ。せっかく、会えたのに、すぐ居なくなるのは残念だなぁあ。」

 「それは、私にずっと取り憑いていろと・・。」

 「桜間さん、嫌なの?こんなにカワイイのに。」

 「そうだよ。こんなカワイイ子と一緒にいられるだけでもラッキーだよ。美由ちゃん。」

 「霊に取り憑かれているというのが嫌でないと・・・。」

 「私は無害だって、多分。」

 「多分って・・・。」

 「まあ、2・3日桜間さんに取り憑いて、何も問題なさそうだったら、私に取り憑いても良いわよ。」

 「わぁあ。ありがとう舞奈ちゃん。」

 「私は人柱ですか!」



 「処で、設定上では今6月の半ばあたりだと思うんだけど。」

 「はい、作者、日にちカウントしてませんからね。正確な日にちをだせませんからね。もしかしたら、そのうちひと月が50日とかあるかもしれませんね。」

 「で、これの執筆しているのが3月なんだけど、作者が数日前に新聞読んで、公立の高校入試問題を解いたのよ。」

 「はい。」

 「高校入試問題って、攻略法を知らないと解けない様になってるんだって、今更知ったらしいわよ。」

 「ああ、入試の問題の書き方って、意図的に分かり難く書いてますからねぇえ。」

 「そうそう。あの分かり難い文章を、まず、分かる様に一つづつ読み解いて、問題文に書いてない部分を構築して、質題者の意図を読みとって、無駄な情報を切っていくって作業が必要になるからねぇえ。要するに問題文を理解する力を身につける必要があるのよ。そこらへんは、大学入試もそうなんだけど、質題者の意図を読み取るのと、無駄な情報を切るというのにウェイトが置かれている事にビックリしたみたいよ。」

 「問題文に4割ぐらい無駄な情報とか入ってますからねぇえ。質題者の意図を理解して、解き方に制約をかけないと、解けない問題がかなりありますし。」

 「特に数学と理科ね。高校の試験で、三流大以上に行く事を目的としている高校以外では、調べるのって習熟度で良いわけじゃん?」

 「そうですね。」

 「その試験問題は、攻略法を知らないと解けない問題ばかりだから、塾に行ってない人である程度の高い習熟度がある生徒がいたとして、その人、下手すると一科目1桁しかとれないのでは?と、思ったらしいわよ。」

 「まあ、ここで言ってもはじまらないワケですが、攻略法を必要としない習熟度を試す問題もある程度、入れるべきですよね。公立の高校入試の場合。」

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