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月見の目的

 「もしかして、あんたら、ここに居着くつもりか?」

 神園はおでこを手で押さえながら、そう言った。

 「あんたらじゃなくて、月ちゃんでしょ。」

 「ええい。そんなのはどうでも良いわ。月ちゃんさんよ。あんたはここに住むつもりなのか?」

 「私は住まないわよ。あと、真田と店長も。他の方々はお願いするつもりだけど。」

 「店長の家に住めばいいだろ?自転車で移動してるんだから、この近くだろ?」

 「それは無理よ。彼アパート暮らしだから。ここに住むのは部隊長代理を含む、4・5人かしら?」

 「私に複数の男と一緒に住めと・・・。」

 「女性の隊員もいるわよ。二人ほど。」

 「何で、私んちなんだよ。」

 「だって、ここ、拠点として使うには、都合がいいんだもん。アパートだと何人もの人間が出入りしてたら怪しまれるけど、ここは近くに家が無いし。正直、今日あなたの家に来たのはついでで、実際は拠点探しが目的だったんだけど、丁度良い物件がここにあったから、ここに決めたのよ。」

 「月ちゃんさんよ。ここは私が住んでいるんだが・・・。」

 「あら、良いじゃ無い。あなたと私の中よ。」

 「あんたが良いだけじゃ。私はこのうえなく迷惑なだけだ。」

 「ちゃんと、お金は払うわよ。ここひと月の家賃が1万円でしょ?、水光熱費をあわせて2万ぐらいで計3万って処でいいかしら?」

 「・・・・・・・。まあ、ひとまず、その話は置こう。何でウチにあんたんちの神を祀る必要がある。」

 「いいじゃない。神様の守護があった方がそれはそれで便利だし。それに、ステータスシンボルは組織には必要なモノよ。」

 「ステータスシンボル?」

 美由が口を出す。

 「ああ、組織が掲げる象徴の事だよ。」

 神園が説明する。

 「象徴ですか?」

 「例えば、国旗があるだろ?あれのデザインをいじるだけで、国の能力値に+や-の修正が入るって考えだ。それとか、上手く行っている組織のトップって傀儡が多いだろ?創業家とか血筋とか。トップについた人間の能力とは関係無しに、トップに祀り挙げられてる人間によって組織の運気や能力値に良い影響や悪い影響を与えるんだよ。そこにいる月ちゃんさんが、ここの組織のトップなのも、多分、そういった理由だ。トップにいる人間でも能力値に影響があるんだから、祀っている神様でも能力値に影響が出るわけ。極端に言えば組織の名前とかもシンボルの一つね。」

 「そんな、象徴ぐらいで何か変わるとか思えないんですけど。」

 「まあ、確かにばかばかしい考え方だけど、実際に影響があるんだよ。一個人単位での影響は無いに等しいぐらいだけど。組織が大きければ大きい程、時間が経過すれば、する程、随分、差が出てくるわよ。」

 「へぇえ。」

 「うちの神は、それなりにプラス影響があるわよ。」

 月見は誇らしげに言う。

 「処で、つきちゃんさんよ。何故、この地域に拠点が必要なんだ?ここの地域はかなり霊的に安定しているし、この家を除けば、化け物が人間社会に迷惑をかけているわけでもない。先日起こった鬼や恐竜の事件はあんたらが起こした事件だし。」

 「ここの土地に棲んでいる化け物は関係ありませんわ。」

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