眠たい朋。
朋は家に帰ってきていた。まだ、朋以外の家族は帰って来ていない。
今日はいろいろな事がいっぱいあり、下校中から朋は眠たくなっていた。畳の上に倒れて、瞼を閉じ、横になって、体を猫の様に丸めて寝始めた。
夜になり、買い物袋を両手に抱えた母親が帰ってきて、家の電気を点ける。制服のままで猫様に幸せそうに寝ている朋を発見した。
母親は買い物袋を机に置き、朋をゆする。すると、朋は目を開け、母親を見る。
「ああ、ママ。」
「もう、この子ったら、服も着替えないで。」
朋は上半身を起こし、目をこする。
「だって、眠たかったんだもん。」
「ほら、立った、立った。服を着替えて、お風呂入れなさい。」
「はーい」
朋は立ち上がり、お風呂場へと向かった。お風呂の栓を締め、蛇口をひねった後、自分の服が入っているタンス棚に行き、服を取り出す。
「ママ。お風呂にすぐ入るから、その時、着替えるよー。」
「はいはい、わかった。わかった。」
母親はご飯作りで急がしそうだった。
朋はお風呂に入り、部屋着に着替え、母親と一緒にご飯を食べる。
「お父さん、今日は遅いね。」
「電話で、残業で遅くなると言ってたわよ。」
「へぇえ。大変だね。」
「そうそう、朋ちゃん。ご飯食べたら、ゴミ袋をコンビニに買いに行ってくれる?明日ゴミ出しの日でしょ。」
「えぇええ。私、眠い。」
「だったら、朋ちゃんがお茶碗洗って、洗濯物畳む?」
「うー。だったら、行ってくる。」