ガラミン
ガラミンは喉を鬼に絞められ、意識が飛びそうになっていた。
既に抵抗する意思を無くしていたが、テラミルが自分を助けようと必死に近づいている姿を見て、彼女は何かしなければならないと思った。
ガラミンは自分の左手を、自分の首を絞めている鬼の手に当て、精神吸収を力いっぱいに発動した。
鬼のオレンジ色の肌は白に近くなり、2mを超える身長や筋肉質で太い肉体が縮んでいく。
彼はガラミンの精神吸収の強烈な不快で危険なものを感じ、力いっぱいに彼女を投げ捨てる。
地面に倒れた彼女へ攻撃を加えるため、鬼はガラミンにのしかかろうとする。その時、テラミルがやってきて、鬼の背中を蹴って阻止した。
テラミルは直ぐにガラミンに駆け寄る。
「ガラミン大丈夫?」
鬼は立ち上がり、新たに現れた敵を見る。
「あんた何をしてるの?鬼はまだ生きてるてるわよ。」
赤服の女は、完全にガラミンに意識をうつしているテラミルに大声で忠告をした。
「え?」
テラミルは鬼の方をみる。その次の瞬間、テラミルの視界にあったのは鬼の腕だった。
彼女は鬼のラリアットをくらい、地面に叩きつけれれる。
「いわんこっちゃない。」
鬼は地面に寝転がるテラミルに拳を打ち下ろす。
その次の瞬間だった。
ガラミンが鬼にとび蹴りを食らわした。
鬼は3m程飛ばされる。
すかさず彼女は踏み込み、彼の腹に一発パンチを打ち込んだ。
鬼は、くの字になった。
すかさず、二発、三発と拳を入れ、最後に相手を蹴飛ばした。
ガラミンは更に攻撃を鬼へ加えようとした瞬間だった。
テラミルはガラミンを両腕で掴み、その動きを封じた。それでもガラミンは彼女の腕を振り切ろうと力いっぱい抵抗する。
「お願いガラミン。正気に戻って。その人は人間なの。あなたを殺人犯にしたくない。」