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魔法少女ガラミン  作者: からっかす
7話 鬼
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朋のピンチ

 鬼はズドーンという音を立てて崖から落ちてきて、何事も無かった様に着地する。

 体は雨でずぶ濡れになっている。

 朋は片手に赤い傘、片手にブルドッグを抱きながら鬼を見ていた。

 『なに?』

 鬼は突然、右手を大きく振り上げ、朋に走りよって来て、拳を振るった。

 朋の体は飛ばされ、赤い傘と犬が転がる。

 殴られる瞬間、青白い光を放って朋の体、全体を包む球体シールドが自動的に発動して何とかダメージを受けずにすんだが、完全にダメージをころす事ができず、体が飛んだのだった。

 彼女の体が宙を舞っている間に、朋の意思と関係なく魔法少女ガラミンへと変身し、無事に地面へと着地する。

 「あんた、何その格好?」

 「ガラミンです。」

 「なに、それ?」

 「わかりません。勝手に変身したんです。」





 美由は全校集会に向かうため、体育館に向かっていた。赤服の女も美由に続く。

 「?」

 赤服の女は、何かに気づいた。

 『凄い魔法の力。すぐ近くだ・・・。この学校の中』

 女は思わず、美由の襟首を首を掴み、強引に引っ張る。

 「ちょっと、あんた着なさい。」

 「え?何ですか?」

 美由は首が苦しいので、抵抗はあまりせず、ずるずると引きずられる。

 「凄い魔法の力が発動してるのよ。あんたの目も何か役に立つだろうからちょっと、着なさい。」

 「わかりましたから、離してください。」

 女は美由の襟首から手を離す。

 美由は首を片手でなでる。

 「ほら、急ぐよ。」

 「はい。」

 そういって、二人は走りだした。

 「あんた、目は良いのに、魔力探知についてはおニブなのね。ここまで強い力なのに。」

 「・・・・。」

 美由がおニブなのは魔法少女独特の魔法抵抗力のせいだった。魔法への耐性が普通の姿でも強いため、感知できる魔力が感覚に届き難いのだった。

 二人は裏庭にやってくる。

 そこには、鬼とガラミンとブルドックの化け物がいた。

 ガラミンは鬼の前でへたりこみ、戦意を喪失している。

 「ちょっと、あんた。戦わないところされるわよ。」

 ブルドッグがガラミンに叫ぶ。

 鬼はガラミンの首を片手で掴み、首を絞めた。

 「ちょっと、あの子やばいんじゃな・・・。

 その光景を見ていた美由はテラミルに変身し、超加速を使って鬼に向かって駆け出していった。

 「な、何?あんた?その格好?」

 赤服の女の言葉を無視し、そのまま走り続ける。

 「ガラミン。」

 テラミルはそう叫ぶ。

 「テラミル・・。」

 ガラミンは薄れゆく意識の中で、テラミルの姿を見た。

 

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