表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女ガラミン  作者: からっかす
7話 鬼
134/270

ブルドッグと鬼と

 山の中で雨に濡れた一匹のブルドッグがいた。

 「ふう。また、迷子になってしまったわね。」

 朋に「迷子になったので家まで連れて行け」と言ったあの犬の化け物だった。

 「夜のお散歩とか言って、気軽に家を出てみれば、雨が突然降って来て、雨宿り先を探していたらいつの間にかに迷子に。ふう。何で、私だけがこんな不条理な目にあうのかしら。」

 自分の無謀さと方向音痴と判断ミスを棚にあげ、運のせいにして愚痴をこぼしていた。

 ブルドッグは周りを見渡す。

 杉林の向こう側には2m程に伸びた草むらが広がっていた。

 草むらには何か大きな物が最近通った跡があり、草の壁が強引に押しのけられ、道が出来ていた。

 「なにかしらね。帰り道かしら?」

 犬は首を素早くふり、体の水気を飛ばした後、草むらに出来た道を進みはじめた。

 草むらの中を進むと、人間の臭いがしてくる。だが、人間の臭いとは少し違っていた。

 道を進むと、そこにはオレンジ色の鬼がうずくまりならが寝ていた。

 ブルドッグは、よせばいいのに鬼のおしりをつつく。

 起きなかった。

 更に、強く鬼のお尻を叩きはじめる。

 「ちょっと、あんた、置きなさいよ。」

 それでも起きない。

 「まったくもう。」

 犬は鬼の体によじ登り、頭に乗って鬼の頭をバンバン叩きはじめた。

 さすがに、鬼も目覚め、顔をあげたと思った、突然首を素早く振りはじめ、頭についた変なものを払い飛ばそうとする。

 犬は草むらにたたきつけられた。

 「痛いわねぇえ。」

 鬼は立ち上がり、草むらに転がっている犬を見ると、よだれを垂らし、前かがみになる。

 「な、何?あんた?私をもしかして、食べようとしている?」

 鬼は犬に飛び掛り、喰らいちこうとするが、小さく体が幸いしその攻撃ははずれる。

 ブルドッグは道のできてない草の壁の中へと潜りこむが、鬼はくさの壁などものともせずにいぬを追った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ