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魔法少女ガラミン  作者: からっかす
7話 鬼
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ジェミニと赤服の女

 美由と桐野が教室に入ると、須王寺が二人に声をかけてくる。

 この3人を近藤ジェミニは見つめていた。

 『最近、あの三人いつも一緒ね。』

 桐野と須王寺が熱く語り、美由がオタオタしている。

 『まったく、あの女。よりにもよって、須王寺さんと、口うるさい桐野に取り入るなんて。あの二人に挟まれれば、彼女に嫌な思いを抱く人たちも黙り込むしかないじゃない。なんて、計算高い女なの。』

 実際の処、ジェミニは勘違いをしていた。

 須王寺と桐野が、美由をオモチャにして遊んでいるだけなのだが、事情を知らない他の人から見れば仲の良い三人組みに見える。

 美由に不満を抱いているジェミニから見れば、美由の困った顔も計算している様にしかみえなかった。

 『あの、変な女も、あれ以来、連絡ないし。何してるのかしら。』



 補習が終わり、ジェミニが学校から帰ろうとすると、突然、赤服の女が現れる。

 「今、あんた暇?」

 ジェミニは髪を掻き揚げる。

 「何か良い情報でもあったのかしら?」

 「いいや。一応、経過報告と思っただけだが。」

 「まあそれでも良いわ。」


 ジェミニと赤服の女は、裏庭へと移動する。

 「で、あの女について分かった事を教えてくれない?」

 「そうだなぁあ。一言で言うと、非常につまらない女だな。」

 「と、言うと?」

 「家に帰ったら、まず、勉強をして、暗くなったら街を走って体力づくり、その後、また勉強して、寝て、起きたら、また走りに行って、その後学校の繰り返しだ。」

 「本当につまらない女ね。他には何かしてないの?」

 「本当にそれぐらいしか、知らないな。まあ、受験生としては妥当な生き方とも思うが、もう少し華のある生き方をしてもらわないと、正直、見張っているこっちがつらいわよね。」

 それはそうと、最近、あの女、須王寺さんと桐野さんと仲が良いみたいなの?何か知ってる?」

 「さぁあ。まあ、その二人なら、あの女の家に遊びにきてたぞ。」

 「遊びに来ていた?で、どうだったの?」

 「どうだったと聞かれてもなぁあ。あの女を須王寺と桐野という二人がオモチャしてて、あの女は二人のいじりにあたふたしているだけに見えたが。」

 「オモチャ?」」

 「ああ、オモチャにされてたな。話を聞いている限りでは、本人はその気がまったく無いのに、桐野と須王寺の二人が、あの女をおねぇえさまとして、プロデュースしたいとか何とか。」

 「それって本当なの?」

 「そうは言っていたが、それが本気なのかどうかは別の問題だからな。ただの冗談だと思うけどな。」

 「ありがとう、ずいぶん参考になったわ。」

 「ん?私は何も話してなんだがなぁあ。あの女の不思議な力について知りたいわけじゃないのか?」

 「ああ、何かそんな事いってたわね。見えないモノがみえるとか。正直、そんなのに興味は無いわ。」

 「まあ、そっちには何も成果はないから、それでいいなら、こっちも問題はない。」

 ジェミニは財布を取り出し、一万円札を5枚引き抜く

 「はいこれ。依頼料。」

 「ありがたく受け取っとくわ。それより、私、あの女を追うのを止めようと思っているの。」

 「そう。まあ、勉強やジョギングにつきあったて、つまんないでしょうしね。」

 「わかっているじゃん。それじゃあね。」、

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