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魔法少女ガラミン  作者: からっかす
7話 鬼
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学校の見張り役の猫

 1匹と1頭と一人はひとまず、公衆電話がある校舎を出て、裏口の方へと向かう。

 「私は家に帰りたいの。」

 ブルドッグがワガママを言う。

 「よわったのう。」

 「あうー。でも、あそこの坂道、犬さんが塞いでて通れないのです。」

 朋も蛙主も弱りはてていた。

 そこに、誰かが声をかけてきた。

 「困るにゃ。私の持ち場にこんな化け物さんがぞろぞろとこられては。」

 3人が振り返ると、そこには茶トラのメス猫がいた。

 朋は一瞬ビックとする。

 自分が魔法少女になったきっかけの猫で、2度襲われた経験があったからだったからだ。

 「魔法少女さん。その説は迷惑をかけたにゃ。ごめんなさい。」

 「いいえ。元に戻られたんですね。良かったのです。」

 この猫は暴走して、大型犬ぐらいの大きさになって本当の化け猫の様な姿になった時、朋を襲った事があるのだ。ここにいる朋と、もう一人の魔法少女と蛙とウサギの活躍で、何とかこの猫を元に戻すことが出来た。

 「この通りピンピンですにゃ。」

 朋の頭に乗っている蛙主が猫に話しかける。

 「処で、学校のすぐそこに居る犬について聞きたいのじゃが。」

 「今朝からずっと居るにゃ。化け物は襲うけど、人間は襲わないにゃ。」

 「私はさっき、襲われかけたのです。」

 朋が口を挟む。

 「それは、私を抱いてたからじゃない?」

 ブルドッグはそう答えた。

 「役所の人間がやって来たけど、その時はすぐに隠れたにゃ。」

 「ところで、あれは何じゃい?」

 蛙主がメス猫に聞く。

 「数日前からこの周辺に退魔師が来ているという情報は来てて、どうも、その退魔師の犬みたいにゃ。特殊な訓練をつんだ対化け物用の犬みたいにゃ。上の命令で、関わるな。会ったら逃げろとしか聞いてないにゃ。」

 「弱ったのう。倒すわけにはいかんようじゃな。」

 「ずっと、あそこにいて、化け物に会っても追い払っているだけみたいだから、近寄らなければ問題無いにゃ。」

 「何が目的なんじゃろう?」

 「知らないにゃ。近づかなければ、そのうちいなくなるんじゃないかにゃ?」

 「まあ、他の連中には知らせておくかの。」

 犬が割って入る。

 「ちょっと、私が困るじゃない。さっきから言っているように私はウチに帰りたいの。」

 「むー。だったら、陽動作戦でもするか。魔法少女頼むぞ。」

 「ええ。」

 朋は蛙主の発言に驚いた。

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