「ただいまの畑、かかしと麦わら帽子」
──秋の終わり、風が冷たくなる前の、ある晴れた朝。
「ふぅ……やっぱ、空気が違うな……」
ルークは深呼吸をして、懐かしい畑の土をひと握りする。
「……おまえ、いい顔してるじゃねえか」
しばらく放っておいた畑は、どこか寂しげに見えたが──それでも、雑草すら懐かしく思える。
鍬を手に、ルークはゆっくりと土を耕しはじめた。
「よし、今年の冬野菜、がっつり植えるか。芋もいいけど、やっぱネギと白菜だろ」
その背中に、バタバタと駆けてくる足音がひとつ。
「おにい〜〜っ! おかえり〜〜〜っ!!」
「……いや、今さら?」
「ミーナ、もう一回言いたかったのっ!!」
そして──ミーナは畑の中央に立つ、あの「かかし」の前でぴたりと止まる。
「……あっ、かかしさん!」
麦わら帽子をかぶった、ちょっと傾いた木の人形。
風に吹かれて、ギシギシと鳴るその姿。
ミーナはじっと見つめて、そっと笑いかけた。
「ただいまだよ〜〜っ! かかしさん、まもってくれてありがとねっ!」
風が少しだけ吹き、かかしの袖がふわりと揺れる。
ルークは畑の端からその様子を見て、くすりと笑った。
「……あいつも、待ってたのかもな。ミーナと芋と、俺の畑を」
猫たち:「にゃー(感動した)」
ミーナはかかしの横に座り、麦わら帽子を軽く上げて空を見上げた。
「ねぇお兄、またここから、いーっぱい育てよっか!」
「おう。今度は“王国”じゃなくて、俺たちの“暮らし”のためにな」
──かかしの畑に、再び命が戻る。
それは、どこにでもあるけれど──世界にたった一つの、兄妹の帰る場所。
ルークとミーナのお話し、ここらでいったん終わります。
なにぶん初めて書いたもので、たいしたプロットも考えず思い付きと勢いで進めてしまいました。
辻褄が合っていない所が多々あったかと思いますが、初心者なので温かく見守って頂けると幸いです。
もし、バカかわいい妹がもう少し見たいと思ったらお手紙下さい。・・・(お手紙ってなんだよw)




