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「ベルナン入国──崩れかけた王国と、再会する“姉妹”」

ベルナンの国境を越えた瞬間、ルークは馬車の窓から広がる景色に思わず息をのんだ。


「……これ、農地か?」


目の前に広がるのは、干からびた畑、倒れかけたかかし、風に飛ばされるように干上がった土。

かつては豊穣を誇ったという王国の土地は、いまやその面影をほとんど残していなかった。


「……雨が降ってないだけじゃない。土が、死んでる」


セレナも思わず黙り込む。

ルークは土を見つめるその瞳に、かすかな怒りと、強い決意を宿らせていた。




一方、ベルナン王宮では──


「……この気配、間違いないわ。あの子が、帰ってくる……」


レイナの姉、第一王女ミリーナは、ゆっくりと窓の外を見つめていた。

その瞳は強く、そしてどこか寂しげだった。




そのころ、王都では──


「にゃふぇ〜〜っ、お水あげるよ〜〜♪」


ミーナは王妃とともに、花壇の芋にせっせとジョウロで水をやっていた。


「……ふふ、ミーナちゃんの手は不思議ね。この子たち、元気を取り戻したみたい」


「えへへ〜〜、おいもはね〜、にっこりすると、おいしくなるの!」


猫たち:「にゃー!(農業センス、ガチ)」



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