【解説】第一章 最終幕 因果の崩壊と物語のはじまり
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「脳震盪(のうしんとう)」
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作品で頭を打つお約束、脳震盪。気絶後に「軽い脳震盪」と説明があったりしますが、実際に気絶したら軽いという事はないそうです。
身近に起きる事故ですので、眩暈などがあれば、直ぐに休んで場合によっては病院でCTを撮りましょう。ボクシング選手に発症しやすい「パンチドランカー」なども注意が必要です。
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「豊受気媛からのアイテム」
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豊受気媛から送られたアイテムです。基本的に名前は作品オリジナルです。
「常糧袋(じょうりょうたい)」は、豊受気媛から茂玄一行に渡された、食料袋です。
携帯用生活道具は、トイレ等。朱莉、茂玄はともかく、葵衣、蓉子には必須アイテムでしょう。また、常糧袋で水食べ物は出ますが、調理は必要なので調理器具、食器も含まれます。
朱莉には、三種の神器になぞられた品々。特に銘はありません。ただし、豊受気媛からの物であり、それなりの力は秘めています。本来であれば剣となりますが、小柄な女性ということで、懐刀になりました。
朱莉に渡され、茂玄が使う事になった死体袋。こちらも銘はありません。異界の者の死体などが残ると、歴史が狂う可能性があるので、渡されました。
蓉子には、酒が湧き出る「那由多瓶子」。「那由多」は10の60乗など無限に近い数になります。インドからの言葉ですが、大和言葉で良い単語が見つからず、利用いたしました。「瓶子」は神棚に備える酒器だと思ってください。
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「オルルーンからのアイテム」
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オルルーンから送られたアイテムです。基本的に名前は古ノルド語を調べながら作った造語です。音の変化など、間違っているかもしれません。
茂玄には、何でも入れられる背負子「スターダルカッシ」(Stærðarkassi)。意味は「次元の箱」。木こりの背負子ではなく、具足を入れられる箱をイメージしてください。
葵衣には魔法少女を想起させる装備一式。
「ウルザブルン(Urðarbrunnr)」:意味は「ウルド」の「泉」。ウルドは、北欧神話の過去を司り、運命の女神です。
「イーヴァルディグレイプル(Ívaldi greipr)」:意味は「大力無双の者」の「手袋」。手袋に関しては英語のグローブに繋がると思います。
「レッテフェッティ(Léttfeti)」:アース神の馬の名前、意味は「軽やかに歩むもの」。
蓉子へは、蜂蜜酒やエールを出す「オルバサンブル(ǫlva sumbl)。意味は酒の宴。
精霊魔法を操るガンダールヴル(Gandálfr)の指輪。ガンドは魔法の意味があります。
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「薙刀『緋狼』(あけろう)」
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オルルーンが、薙刀を真似て作った武器に、豊受気媛が柄を金属に替えた武器です。
刀身は狼鉱石(Úlfur málmgrýti:ウルフル マルムジリット)。実在する金属で、最強硬度のタングステン金属です。切れ味はもちろん、刃こぼれも起こしません。
柄は、緋緋色金。日本神話版のオリハルコンという位置づけでしょうか。実在する可能性としては銅の混合物の説がありますが、とても武器としては頼りないので、伝説の金属という設定です。