陳瑠奪還戦
えー、久々に評価の欄を見たら色々ありました。
ご指摘していただいた方ありがとうございます。
とりあえす勉強不足ということだったので
次話で一旦切り上げいいものを書ける様になったら
改めて再開しようと思います。
話に矛盾がでたり情景が全く浮かばない様に
ならないようにします。
曹操が僕陽に退却してから一年がたった。
その間に呂布は僕陽に攻めてきたが、辛くも勝利を収め続けていた。
そしてようやく軍備が整い、曹操は6万の軍勢で僕陽を発った。
〜陳瑠 近辺〜
賊が散発的に襲ってくる程度で大した妨害も無く曹操軍は陳瑠を目前にした。
そして、門の前には呂布と大軍の姿があった。
「曹操!よくこの日まで生き延びたものよ、だがそれも今日で仕舞いだ!
この俺がキサマの首を取り!エン州を手中に収めよう。」
「はっはっはっ、野獣が何をぬかすか。お前の武は認めるが所詮は個々の武にすぎん。
武を振るうことしか出来ん貴様が私に勝つ事はもう二度と無いだろう。」
呂布の言葉に挑発するような言葉で返す曹操。
これも全て策であった、挑発して呂布が突っ込んでくるのを狙ったが、
「確かに俺は武しかないだがその武で全軍を導き鼓舞することができる。
軍は俺の武の下に統率され、策は有能なる配下達がたて
俺がそれを成功させる、これだけ出来れば十分であろう。
それとも何か?貴様の下にはこの俺と一人で互角に渡り合いさらに智謀に優れた者が
居るのか?」
挑発に乗るどころか逆に挑発するような言葉、以前よりも明らかに成長していると
曹操は思った。
(これは思ったより厳しいかも知れんな)
「いくぞ!我らの突撃で曹操の軍を打ち砕く!臆するな!進め!」
号令と共に呂布軍は突撃を開始した。
曹操は瞬時に弓を構えさせる、呂布軍の主体は騎馬隊である。
その進軍速度と強さは自軍の騎馬隊とは比べ物にならないほど鍛えられている。
だから曹操は強烈な突撃を喰らう前に弓で勢いを削ごうとしたのである。
「構え!」
再びの号令。
騎馬隊が一斉に弓を構える、
そして
「放て!」
放った。
「放て!」
曹操も素早く命令するがそれが失策だと直ぐに気付かされる。
一部を弓兵とした自軍と騎馬隊全員が弓を放った呂布軍では放った矢の量が違う、
そして、その後の展開も。
矢が降り注ぎ僅かに乱れた所に騎馬による突撃、完全に隊列を乱される。
一騎当千の呂布が先頭で戦っているのだから兵達の士気は自ずと上がる、
その場合その将を討てば一気に敵の戦意を削ぐことができるが、
呂布を討てるような将は曹操の下には居なかった。
城壁の上から観戦していた陳宮は満足そうな顔をしていた。
「すでに曹操軍は混乱の窮み、立て直そうにも呂布殿の猛攻とそれに続く精鋭の性で
うまく行かない、そうこうしてる内に味方はどんどんやられていく・・・・
曹操、我が策はまだまだ尽きんぞ。
合図を送れ!」
「伝令!背後から敵の伏兵!旗は張!また側面よりも伏兵が!」
曹操軍は完全に戦意を喪失した。
呂布の突撃で出鼻を挫かれ、さらに伏兵で包囲され前からは呂布が迫り、後ろには張遼が
待ち構えている、呂布ほどでないにしてもかなりの武勇を誇る張遼には、
兵達も僅かに萎縮していた。
「曹操!その首貰ったー!」
呂布の将赫萌と曹彪、さらに韓信の三人が本陣に突入してきた。
今、主な将は呂布や張遼に当たり、曹操の警護は手薄になっていた。
二人の兵が曹操の前後に付いた。
赫萌が槍を振るおうとすると、その兵士は槍を弾くと一撃でその首を突いた。
曹彪もその巨大な矛で両断された。
槍を自分の手足の様に振るい敵兵を蹴散らす男は韓信を突き殺すと叫ぶ、
矛を振るい一撃で十数を屠る男も叫ぶ、
「我こそは常山の趙子竜!我が神槍見切れるものなら見切って見せよ!」
「俺は燕人張飛!蛇矛の餌食になりたきゃかかって来な!」
曹操は笑みを浮かべる。
「伝令!伏兵の背後から敵の増援が!」
突然の報告に一瞬頭が真っ白になる陳宮だが、直ぐに冷静になり
「どこの軍だ?」
「・・・です。」
「!ば・・馬鹿な・・・」
優勢を保っていた呂布軍の一角が一瞬で崩された。
僅か数百騎で精鋭の中を突破していた。
掲げるは劉の旗