第一章 教祖と暴君
今回は暴力的なシーンはありません
黄巾党・・・張角が設立した宗教集団、術により人々の病を治すなどをし民衆から支持されていた
張角は漢王朝は腐敗し、もはや力は無いと踏みある男との密談をおこなった。
ある屋敷の一室、張角はその男を待っていた
不意に戸が開かれて一人の男が入ってきた
男は張角を見るとニヤリと笑い向かい合うようにイスに座った
男はかなりの巨体でイスはぎしっと、音をたてた
「で、このわしに何の用かな?わしは漢臣ゆえ仕事もある、長くはお相手できぬのだが。」
それを聞くと張角はくくくっと笑った。
男が特に気にした風でもなくきくと張角は言った
「いや、おぬしが漢臣などというと笑ってしまうわ、なあ董卓殿。」
董卓と呼ばれた男はそれもそうだと言い、二人は笑い合った。
さて、と張角が切り出すと二人は笑いを止め真剣な顔つきになった
「我等は近々各地で決起する、その手助けをおぬしにしてもらいたい。
乱を望むおぬしには願っても無い機会じゃと思うが?
如何かな?」
「して、このわしに何をしろと?」
董卓が問うと
「何、簡単なことよ。我々を手引きしそなたの領する涼州へと進出させ共に洛陽を攻めてもっ らう。さらにそなたの部下を虎牢関に入れ同士達が攻めると同時に内応させてくれれば。」
張角の答えにどこが簡単なのか、と呟いたが董卓の目には野心の炎が燃えていた。
「返答はいかに?」
董卓は目を閉じて考える素振りを見せた後、無論と前置きし
目を見開き力強く
「乗った!」
分かっていたといわんばかりの笑みを浮かべた張角と董卓は手を取り合った。
今、新しい乱世の幕が開いた